ホームIMICライブラリMMWR抄訳2006年(Vol.55)世界ポリオウイルス封じ込めのための全国研究機関にお・・・
2006/08/25Vol. 55 / No. 33
MMWR55(33): 916-918
National Laboratory Inventory for Global Poliovirus Containment - European Region, June 2006
1999年5月、世界保健総会は、急性灰白髄炎根絶のために世界保健機関(WHO)への委任を再確約し、全加盟国に野生株ポリオウイルス(WPV)研究機関の封じ込め作業を開始するよう強力に推進した。WPV研究機関の封じ込めに関するWHOの世界的行動計画は、全生物医学施設の調査から始まる(段階1)。この調査の目的は、公共機関や施設に封じ込めの必要性を注意喚起し、WPV物質の削減を促進し、この物質を所有する施設について全国の保管状況を整備することである。段階1の目標は、世界的なポリオウイルス封じ込めに向けて、後に続く全段階で使用する施設データベースを提供することであり、この報告は、この目的を達成するために、WHOの6地域の中で一番目となるヨーロッパ地域による段階1の封じ込め終了について述べている。1999年、欧州地域事務局(EURO)は封じ込め作業を1)European Region Polio Laboratory Networkにおける37の全国研究機関のWPV物質に関する保管状況のパイロット調査、2)5ヶ国(フランス、ドイツ、オランダ、ロシア、イギリス)における共同予備調査、から開始した。2000年1月、ポリオ根絶ヨーロッパ地域認定委員会(RCC)は、WHOヨーロッパ地域における野生株ポリオウイルス研究機関封じ込め行動計画を承認した。その結果、2000年2月、EUROは52の加盟国保健省(MOHs)に手紙を送り、各国に封じ込め開始を発表し、封じ込めに関する作業部会、国の封じ込め調整者、あるいはその両方を指名し、国の行動計画を準備するように求めた。さらに、2000年5月、EUROは手紙のサンプル、アンケート、保管状況の書式を含む野生株ポリオウイルス研究機関封じ込め実施へのガイドラインを配布した。2000年から2005年に、EUROは段階1の過程で国を援助するために、毎日の技術指導を提供し、コンサルタント訪問を後援、小区域の封じ込めワークショップを開催した。施設のデータベースを作成する戦略は、人口規模、行政や保健上の下部組織、そして経済発展に従って国の間で異なった。感染性、あるいは潜在的感染性WPV物質所有の可能性のある全施設を含むデータベースを確保するために、施設のリストが電話帳、インターネット、店の購入リスト、職能団体、コンサルタントからの助言、保健省のデータから編集された。施設リストには、病院、大学、その他の学校、水道会社、民間研究機関、民間会社、ワクチン製造業者、栄養研究機関が含まれている。生物医学診断研究機関に関する既存の国のリストは、法律により登録が必要な43ヵ国で入手可能であった。保健部門以外のリストは、環境規制、農業、天然資源、経済、防衛などの担当省の援助によって編集された。複数リストの使用により、包括的データベースが確保された。
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