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ホームIMICライブラリMMWR抄訳2006年(Vol.55)成人血中鉛の疫学と調査-米国、2003~2004年

MMWR抄訳

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2006/08/18Vol. 55 / No. 32

MMWR55(32): 876-879
Adult Blood Lead Epidemiology and Surveillance - United States, 2003-2004

成人血中鉛の疫学と調査-米国、2003~2004年

1994年以来、CDCによる州別Adult Blood Lead Epidemiology and Surveillance(ABLES)計画は、米国成人について検査報告された血中鉛値(BLLS)を追跡してきた。2010年公衆衛生の全国目標は、成人就業者における25μg/dL以上の血中鉛値の羅患率をゼロに減少させることである。二番目に重要なABLESの測定値は血中鉛値40μg/dL以上で、これは職業安全衛生局(OSHA)が労働者に鉛曝露関連健康被害に対して年ごとの医学的評価を義務付ける値である。過去に発表されたABLESの報告では、2002年の35州から集計されたデータを提供したが、この報告では2003年から2004年に37州から集計されたABLESのデータを要約し、1994年以来集計された年間データと比較する。この調査結果では、高血中鉛値(25μg/dL以上)の成人が占める全国比率は、2002年から2003年にかけて低下し、2004年にはさらに低下した。1994年から2004年におけるABLESのデータ傾向によれば、血中鉛値25μg/dL以上の成人が占める全国羅患率は、2010年の成人就業者10万人に付き約5.7になるであろうと予測している。この比率をゼロまで減少させる2010年の目標を達成するために、特に労働環境における防止策の強化が必要となるであろう。2003年から2004年に、37州から25μg/dL以上の血中鉛値を持つ成人居住者総数9,884人、9,170人が報告されたが、2002年には35州から9,915人の成人居住者が報告されていた。年の州別比率を比較するために、各州の高血中鉛値の成人居住者数を、州の16歳以上の年間居住就業者数で除算した。その後、州合算された分子と分母は、全国羅患率を計算するために使用された。2003年の成人居住者の全国比率は、16歳以上の就業人口10万人に付き8.2、2004年には7.5に低下した。2003年は、2002年(10万人につき8.5)より4%低く、2004年は2003年より9%低かった。血中鉛値40μg/dL以上の成人居住者総数は、2003年に1,649人(10万人につき1.4)、2004年に1,425人(10万人につき1.2)と報告された。2002年(10万人につき1.5)から2003年では7%の低下を、2003年から2004年ではさらに14%の低下を示している。血中鉛値25μg/dL以上の成人居住者については、37州のうち29州が2003年から2004年に、16歳以上の就業人口10万人につき10未満の平均羅患率を報告した。ハワイ州の0.4から、カンサス州の36.6までの範囲であった。

References

  • US Department of Health and Human Services. Healthy people 2010, 2nd ed. Washington, DC: U.S. Government Printing Office; 2000. Available at <http://www.healthypeople.gov>.
  • US Department of Labor, Occupational Safety and Health Administration. Final standard; occupational exposure to lead. Federal Register 1978;43:52952-3014 [29 CFR § 1910.1025].
  • US Department of Labor, Occupational Safety and Health Administration. Lead exposure in construction-interim rule. Federal Register 1993;58:26590-26649 [29 CFR § 1926.62].
  • CDC. Adult blood lead epidemiology and surveillance-United States, 2002. MMWR 2004;53:578-82.

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