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MMWR抄訳

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2006/08/11Vol. 55 / No. 31

MMWR55(31): 854-856
Vibrio parahaemolyticus Infections Associated with Consumption of Raw Shellfish - Three States, 2006

生の貝の摂取による腸炎ビブリオ感染症-3州、2006年

2006年5月20日から7月31日に、ニューヨーク市、ニューヨーク州、オレゴン州、ワシントン州保健省は、腸炎ビブリオ感染症総計177症例を報告した。122症例は17の集団が原因であった。この集団は同じ貝の感染源につながりを持つ2名以上の患者群と定義され、それらはレストラン、魚市場、レジャーで捕獲したものなどに関連していた。3名の患者は入院したが、命にかかわるものではないことが報告された。感染者に関して、人口統計(例えば年齢、性別、人種)あるいは病歴(例えば素因的状態)情報は、いまだ入手していない。腸炎ビブリオ感染症の確認症例は患者の便から生物を分離することによって確認される感染であること、推定症例は疫学的に確認症例とつながりを持つ人が胃腸炎であることと定義した。報告された177の腸炎ビブリオ症例のうち、72症例は確認、105は推定である。詳細はニューヨーク市(2確認、74推定)、ニューヨーク州(7確認)、オレゴン州(8確認、8推定)、ワシントン州(55確認、23推定)である。感染症発生率は、予想以上に非常に高い。2000年から2004年5月、6月、7月に市と州は、年平均16の検査確認された腸炎ビブリオ症例をCDCに報告した。この報告における確認症例数は、米国全体の2000年から2004年5月、6月、7月に報告された平均数より多い。腸炎ビブリオ感染症は、下痢、腹部痙攣、嘔吐、吐き気、熱、悪寒を特徴とし、自然治癒する急性胃腸炎の原因であり、国へ届ける義務のある疾病ではないが、CDCは1988年以来、検査で確認された非コレラビブリオ種による感染症についてボランティアの症例調査を実施している。2006年6月には、Council of State and Territorial Epidemiologistは、全ビブリオ種による感染症は国の届出義務のある疾病として分類することを勧告した.最近の発生は、組織的全国調査が有益であることを明確に示している。

References

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  • Matsumoto C, Okuda J, Ishibashi M, et al. Pandemic spread of an O3:K6 clone of Vibrio parahaemolyticus and emergence of related strains evidenced by arbitrarily primed PCR and toxRS sequence analyses. J Clin Microbiol 2000;38:578-85.
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  • Farmer JJ, Janda JM, Birkhead K. Vibrio [Chapter 46]. In: Murray PR, Baron EJ, Jorgensen JH, Pfaller MA, Yolken RH, eds. Manual of clinical microbiology. 8th ed. Washington, DC: ASM Press; 2003.

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