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ホームIMICライブラリMMWR抄訳2006年(Vol.55)世界的HIV/AIDSの流行、2006年

MMWR抄訳

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2006/08/11Vol. 55 / No. 31

MMWR55(31): 841-844
The Global HIV/AIDS Pandemic, 2006

世界的HIV/AIDSの流行、2006年

1981年に後天性免疫不全症候群(AIDS)の最初の症例が報告されて以来、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染は世界的規模に拡大し、推定6,500万人の感染者と2,500万人の死者をもたらした。2005年の1年で、推定280万人がAIDSにより死亡し、410万人がHIVに新たに感染し、3,860万人がHIV感染者であった。HIVは、特定の地理的地域(サハラ以南のアフリカやカリブ)や小集団(サハラ以南のアフリカに住む女性、男性同性愛者[MSM]、注射薬使用者[IDUs]、性産業従事者など)に過度な影響を及ぼし続けている。抗レトロウイルス療法(ART)を使用したHIV感染の効果的防止法や治療法は、現在では財源の乏しい国においても利用可能であるが、治療を要する全患者に浸透させるため、また新しい感染を阻止するために包括的計画が必要である。この報告は、第16回国際エイズ会議(2006年8月13日―18日、トロント、カナダ)の前夜に公表されたが、HIV/AIDSの世界的流行で選ばれた地域の傾向を要約しており、Joint United Nations Programme on HIV/AIDS(UNAIDS)による2006 Report on the Global AIDS Epidemicからのデータに大きく基づいている。サハラ以南のアフリカでは、全世界人口の約10%が住んでおり、この地域は世界における約64%のHIV感染者の発祥地である。感染は主に異性愛者の接触を通してであり、女性のHIV感染者は男性より多い。アフリカ南部はAIDS流行の中心地であり、アンゴラを除く地域の全国家における成人(15-49歳)HIV推定羅患率は10%を超える。ボツワナ、レソト、スワジランド、ジンバブエでは、成人HIV推定羅患率は20%を超える。HIV羅患率18.8%、HIV感染者550万人を抱える南アフリカ共和国は、インドと共に世界でHIV感染者が最も多い。アジアについては、成人HIV羅患率はサハラ以南のアフリカ諸国より低く、アジア諸国の流行のほとんどは主に様々なハイリスク行動に起因する(性産業従事者、IDUsまたはMSMとの無防備な性交渉および注射薬使用など)。アジアにおけるHIV感染者830万人のうち、570万人はインドに住み、州により羅患率は異なる。インドのHIV感染者の約80%は異性愛者によって感染する。アメリカ大陸では、HIV感染はほとんどMSM、IDUs、性産業従事者の間で報告されている。アメリカ大陸で米国に次いで人口の多いブラジルは、成人HIV羅患率は0.5%で、中南米とカリブのHIV感染者の約30%を抱えている。米国では最近、MSMによるHIV感染の再流行が指摘されている。2001年から2004年には、新たなHIV感染者の推定44%はMSMであり、17%はIDUsであった。さらに、黒人とヒスパニックの合計はHIV/AIDS全報告症例の69%であった。米国では、ARTを必要とする人の55%が2005年に受けている。

References

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