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MMWR抄訳

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2006/03/17Vol. 55 / No. 10

MMWR55(10): 284-286
Update: Influenza Activity - United States, February 26-March 4, 2006

最新情報:インフルエンザの動向-アメリカ、2006年2月26日~3月4日

2006年2月26日-3月4日において広範囲のインフルエンザ流行が報告された州は25州に増え、13州にて地域的、8州にて局所的、4州にて散発的な流行が報告されている。また検査検体のインフルエンザウイルス陽性率はアメリカ全体で上昇した。過去3週間(第7-9週)の検査検体陽性率は中部東北地域にて29.5%、太平洋岸地域にて10.8%であった。2006年2月26日-3月4日において、アメリカのWHO協力研究所とNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System(NREVSS)研究所は3,239検体についてインフルエンザウイルス検査を行い、701検体(21.6%)が陽性であった。このうち175株はインフルエンザA(H3N2)型、20株はインフルエンザA(H1N1)、399株はサブタイプ分析されていないインフルエンザA型、107株はインフルエンザB型であった。2005年10月2日以降に検査された89,513検体中9,143検体(10.2%)が陽性であり、このうち8,546株(93.5%)はインフルエンザA型、597株(6.5%)はインフルエンザB型であった。またサブタイプ分析したA型3,675株中3,590株(97.7%)はA(H3N2)型、85株(2.3%)はA(H1N1)型であった。2月26日-3月4日、肺炎およびインフルエンザ(P&I)による死亡者は122 Cities Mortality Reporting Systemに報告された全死亡者の7.0%を占めたが、その割合は流行閾値(8.3%)を下回った。インフルエンザ様疾患(ILI)による受診率(3.0%)は全国的基準値の2.2%を超えていた。2005年10月2日-2006年3月4日に18歳未満の米国住民のインフルエンザによる死亡は16例報告された。Emerging Infections Programによると、2005年10月1日-2006年2月18日の0-4歳、5-17歳の小児におけるインフルエンザによる入院率はそれぞれ1.11、0.15/1万人であった。またNew Vaccine Surveillance Networkによると、2005年10月30日-2006年2月18日の0-4歳の小児におけるインフルエンザによる入院率は0.48/1万人であった。鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスのアメリカでのヒト感染例は確認されていないが、WHOにはヒト感染例が2003年12月-2006年3月13日に177例報告され、このうち98例(55%)が死亡した。これら感染例はカンボジア、中国、インドネシア、イラク、タイ、トルコ、およびベトナムからの報告であった。A(H5N1)ウイルスのヒトからヒトへの感染は確認されていない。

References

  • Ungchusak K, Auewarakul P, Dowell SF, et al. Probable person-toperson transmission of avian influenza A (H5N1). N Engl J Med 2005;352:333-40.

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