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MMWR抄訳

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2006/02/03Vol. 55 / No. 4

MMWR55(4):103-105
Update: Influenza Activity - United States, January 15-21, 2006

最新情報:インフルエンザの動向-アメリカ、2006年1月15日~21日

2006年1月15日-21日において、インフルエンザの広範囲の流行が報告された州は5州に減少し、23州にて地域的、9州にて局所的、13州にて散発的な流行が報告されている。この期間中、検査検体のインフルエンザウイルス陽性率はアメリカ全体で増加した。山間部と太平洋沿岸部で報告された陽性検体数は2005年10月2日以降最多となり(それぞれ919、684検体)、2005-06インフルエンザシーズン中に報告された陽性検体のそれぞれ30.6、22.8%を占めた。この期間中、アメリカのWHO協力研究所とNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System(NREVSS)研究所は2,283検体についてインフルエンザウイルス検査を行い、247検体(10.8%)が陽性であった。このうち81株はインフルエンザA(H3N2)型、159株はサブタイプ分析されていないインフルエンザA型、7株はインフルエンザB型であった。2005年10月2日以降に検査された50,688検体中3,000検体(5.9%)が陽性であり、このうち2,904株(96.8%)はインフルエンザA型、96株(3.2%)はインフルエンザB型であった。またサブタイプ分析したA型1,388株中1,381株(99.5%)はA(H3N2)型、7株(0.5%)はA(H1N1)型であった。1月15日-21日、肺炎およびインフルエンザ(P&I)による死亡者は122 Cities Mortality Reporting Systemに報告された全死亡者の7.4%を占めたが、その割合は流行閾値(8.2%)を下回った。またインフルエンザ様疾患(ILI)による受診率は2.3%で、全国的基準値の2.2%を超えた。18歳未満の米国住民におけるインフルエンザによる死亡は2005年10月2日-2006年1月21日に11例報告された。Emerging Infections Program(EIP)によると、2005年10月1日-2006年1月7日の0-17歳の子どもにおけるインフルエンザによる入院率は1万人あたり0.18であった。またNew Vaccine Surveillance Network(NVSN)によると、2005年10月30日-2006年1月7日に4歳以下の小児におけるインフルエンザによる入院の報告はなかった。アメリカでは鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスのヒト感染例は確認されていないが、WHOには2003年12月-2006年1月30日に160例のヒト感染例が報告され、このうち85例(53%)が死亡した。これらはカンボジア、中国、インドネシア、タイ、トルコ、ベトナムからの報告であった。A(H5N1)ウイルスのヒトからヒトへの感染は確認されていない。

References

  • Ungchusak K, Auewarakul P, Dowell SF, et al. Probable person-toperson transmission of avian influenza A (H5N1). N Engl J Med 2005;352:333-40.

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