一般財団法人 国際医学情報センター 信頼できる医学・薬学・医療情報を適切に提供することによって健康社会に貢献します。

一般財団法人 国際医学情報センター

IMICライブラリ IMIC Library

ホームIMICライブラリMMWR抄訳2005年(Vol.54)ヒト狂犬病-フロリダ、2004年

MMWR抄訳

rss

2005/08/12Vol. 54 / No. 31

MMWR54(31):767-769
Human Rabies - Florida, 2004

ヒト狂犬病-フロリダ、2004年

狂犬病はウイルスによる中枢神経系感染症である。通常感染動物による咬傷により感染し、曝露後予防を実施しない場合にはほぼ全例が死亡する。2004年2月、フロリダ州Broward Countyの病院において41歳の男性が4日間入院後死亡し、死亡後の脳組織検体の検査により狂犬病と確定診断された。アメリカにおけるヒト狂犬病としては1990年以降47例目の報告であった。この報告は、Broward County Health Departmentなどによるその後の調査結果をまとめたものである。男性は、2日前に発現した過呼吸と興奮を伴った液体飲用時の嚥下障害を主訴として入院した。入院後も症状は悪化し、ほとんど液体恐怖症状態となった。入院当日の神経科の診断では嚥下困難の病因は不明であり、消化器の検査結果でも嚥下困難と液体恐怖以外の所見はみられなかった。入院3日目、高熱と白血球増加がみられたことよりウイルス感染症(特に狂犬病)の検査が考慮された。患者の妻は、患者が8ヶ月前のハイチ訪問中にイヌに指先を咬まれたと報告した。入院4日目、患者の病状は悪化し、検査用検体を採取する前に死亡した。死亡後の脳組織検体の検査所見より狂犬病と確定診断され、そのウイルス型はハイチに存在するイヌ狂犬病ウイルス変異型と一致した。イヌによる咬傷後、特にイヌの狂犬病が風土病となっている国でイヌに咬まれた場合には狂犬病を考慮するべきである。

References

  • CDC. Human rabies prevention-United States, 1999: recommendations of the Immunization Practices Advisory Committee (ACIP). MMWR 1999;44(No. RR-1).
  • Warner CK, Zaki SR, Shieh WJ, et al. Laboratory investigation of human deaths from vampire bat rabies in Peru. Am J Trop Med Hyg 1999;60:502-7.
  • CDC. Update: investigation of rabies infections in organ donor and transplant recipients-Alabama, Arkansas, Oklahoma, and Texas, 2004. MMWR 2004;53:615-6.
  • CDC. Human death associated with bat rabies-California, 2003. MMWR 2004;53:33-5.
  • CDC. Manufacturer's recall of human rabies vaccine-April 2, 2004. MMWR 2004;53:287-9.
  • Krebs JW, Mandel EJ, Swerdlow DL, Rupprecht CE. Rabies surveillance in the United States during 2003. J Am Vet Med Assoc 2004;225:1837-49.
  • World Health Organization. Rabnet. Geneva, Switzerland: World Health Organization; 2005. Available at <http://gamapserver.who.int/globalatlas/home.asp>.
  • Smith JS, Fishbein DB, Rupprecht CE, Clark K. Unexplained rabies in three immigrants in the United States: a virologic investigation. N Engl J Med 1991;324:205-11.
  • CDC. Recovery of a patient from clinical rabies-Wisconsin, 2004. MMWR 2004;53:1171-3.
  • Willoughby RE Jr, Tieves KS, Hoffman GM, et al. Survival after treatment of rabies with induction of coma. N Engl J Med 2005;352: 2508-14.

ページトップへ

一般財団法人 国際医学情報センター

〒160-0016 
東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館
TEL:03-5361-7080 (総務課)

WEBからのお問い合わせ

財団や各種サービスについてのお問い合わせ、お見積もりのご依頼、
サービスへのお申し込みはこちらをご覧ください。

お問い合わせ