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MMWR抄訳

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2005/07/15Vol. 54 / No. 27

MMWR54(27):673-676
Update: Syringe Exchange Programs - United States, 2002

最新情報:注射器交換プログラム-アメリカ,2002年

注射器交換プログラム(SEP)は、静注薬使用者(IDU)による汚染注射器の再利用に関連したHIVおよび他の血液を介した感染症の伝播を減少させるため、使用済み注射器と引き換えに殺菌した注射器を提供するものである。この報告は、アメリカにおける2002年1月-12月のSEP活動の調査結果の概要を紹介し、その結果を過去の調査結果(1994-95、1996、1997、1998、2000年)と比較したものである。2002年12月、ニューヨーク市のBeth Israel Medical Center(BIMC)とNorth American Syringe Exchange Network(NASEN)はNASENが把握している全SEP(148プログラム)を対象とし、交換・回収された注射器の数、提供したサービス、予算および資金について調査を行った。148SEP中126SEP(85%)が調査を完了した。2002年には過去8年間で初めてSEP数(2000年:154、2002年:148)、SEPを実施した州/領土の数(2000年:35、2002年:32)、SEPのための公的資金(2000年:890万ドル、2002年:730万ドル)が減少したが、交換された注射器の数(2000年:2260万個、2002年:2490万個)、公的・私的資金によるプログラム全体の総予算(2000年:1210万ドル、2002年:1300万ドル)は増加し続けていた。注射器交換以外のサービスとしては、男性用コンドーム(110SEP:87%)や女性用コンドーム(96SEP:76%)の提供、薬物乱用の治療法紹介(97SEP:77%)、その場での任意のカウンセリングとHIV検査(91SEP:72%)、IDUを対象としたリスク低下・除去のための教育(大部分のSEP)などを行っていた。SEPは、IDUにおける殺菌注射器の入手を増加し使用済み注射器の安全な処理を可能にすることによって、血液を介した病原体の伝播防止に役立つ。この公衆衛生的介入の長期効果を評価するためには、今後も持続的なSEPのモニタリングが必要である。

References

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