ホームIMICライブラリMMWR抄訳2005年(Vol.54)母親の脳結核による先天性肺結核症例-フロリダ州,2・・・
2005/03/18Vol. 54 / No. 10
MMWR54(10):249-250
Congenital Pulmonary Tuberculosis Associated with Maternal Cerebral Tuberculosis - Florida, 2002
2002年5月、出生44日後の乳児が3日間の呼吸困難および発熱により入院した。入院時の体温は39.6℃、鼻づまりおよび両側肺底部喘鳴音、胸部レントゲンにて左下部浸潤が認められ、細菌性肺炎が疑われた。入院9日目、母親が別の病院で20日前に脳結核の診断を受けていたことが判明し、乳児の消化管吸引液および気管支洗浄液から抗酸菌(AFB)が検出され、rRNA増幅によりM.tuberculosisが確認された。イソニアジド、リファンピン、ピラジナミドおよびストレプトマイシンの投与を開始(ストレプトマイシンは抵抗性を認め投与中止)、乳児は快方に向かい、8週後退院に至った。この母親はハイチ出身の30歳、初産、HIV検査陰性であり、出産1週間前より発作があったが、受診はしていなかった。満期産で出生した乳児は1分および5分アプガールスコアがそれぞれ6、9であり、羊水清明、胎盤重量正常、母乳授乳も問題なかったが、母親は出産翌日から発熱、15分持続する発作を来たし他院に入院した。脳組織培養によりM.tuberculosisが分離され、母親と乳児から分離された菌の遺伝子型は一致していた。母親もイソニアジド、リファンピンおよびピラジナミド投与により治癒に至った。
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