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MMWR抄訳

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2004/12/10Vol. 53 / No. 48

MMWR53(48):1134-1135
Tuberculosis Outbreak in a Low-Incidence State - Indiana, 2001-2004

発生率の低い州における結核のアウトブレイク-インディアナ州,2001~2004年

2010年までにアメリカにおける結核(TB)を根絶するという目標に向けたCDCの2000年TB発生率暫定目標によると、TB発生率が人口10万人あたり3.5例以下の州はTB発生率が低い州とされる。インディアナ州は2003年のTB発生率が2.3/10万人と低い。しかし2000―2002年、インディアナ州Allen郡におけるTB発生率は州のTB発生率(平均2.9/10万人)を超え、2003年には4.7例/10万人(報告患者数16例)、2004年前期には7.0/10万人(報告患者数12例)にまで増加した。Allen County Department of Health(ACDH)、Indiana State Department of Health、CDCはこの進行中のTBアウトブレイクについて現在も調査中である。この報告では予備的調査結果とACDHが実施中のTBプログラム再構築の概要を紹介し、TB発生率の低い州におけるTBコントロールに対する取り組みの継続の重要性について述べる。2001年1月―2004年6月、Allen郡では59例のTB患者が報告された。このうち、TB疾患患者と疫学的関連があった21例とMycobacterium tuberculosis遺伝子型が一致した4例の計25例(42%)がアウトブレイク関連患者とされた。これら25例の年齢中央値は27歳(6ヶ月齢―51歳)で、ほぼ全例(96%)が黒人、14例(56%)が女性、22例(88%)が郵便コード隣接4地域の居住者であった。18例(72%)は肺結核であり、6例は感染性が高かった。これら25例との接触者516例を同定し、このうち423例(82%)にツベルクリン検査を行った。85例(20%)が陽性であり、その他13例は以前陽性であったと報告された患者であった。これら98例のうち13例はその後の検査でTB疾患と診断された。残る85例(87%)は潜在性TB感染(LTBI)治療の対象者とされ、このうち49例(58%)で治療が開始された。アウトブレイク関連患者のうち治療を受けなかった2例と治療を拒否したLTBI患者1例はその後症状が進行し、さらに16例のTB感染源となったと推測された。本アウトブレイクのコントロールには、接触者調査の継続、新たに診断されたTB疾患あるいはLTBI患者の治療の成功、健康管理者および地域に対するTB教育、TB疾患のリスクの高い患者におけるLTBIの直接観察治療を含む厳重な患者管理が必要であろう。

References

  • CDC. A strategic plan for the elimination of tuberculosis in the United States. MMWR 1989;38(No. S-3).
  • CDC. Targeted tuberculin testing and treatment of latent tuberculosis infection. MMWR 2000;49(No. RR-6).
  • CDC. Progressing toward tuberculosis elimination in low-incidence areas of the United States: recommendations of the Advisory Council for the Elimination of Tuberculosis. MMWR 2002;51(No. RR-5).

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