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MMWR抄訳

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2004/08/13Vol. 53 / No. 31

MMWR53(31):708-710
Assessment of the Effectiveness of the 2003-04 Influenza Vaccine Among Children and Adults - Colorado, 2003

小児および成人における2003~2004年期インフルエンザワクチンの有効性評価-コロラド州,2003年

2003-2004年期のインフルエンザ活性は早期に発症し、小児での重症例が多く、また、A(H3N2)型ウイルス株が優勢であった。2003年、コロラド州における2003―2004年期インフルエンザワクチンの効果に関する予備データを作成するため、小児におけるレトロスペクティブコホート研究および成人における症例対照研究が計画された。今回、その結果を報告する。レトロスペクティブコホート研究の対象は2003年11月19日―12月7日にデンバー都市部においてインフルエンザ様疾患(ILI)または肺炎およびインフルエンザ(P&I)により受診した6―23ヶ月齢の小児とした。分析対象は計5,139例(女2,518)であった。11月19日までの全ワクチン接種例は377例(7%)、一部接種例は1,007例(20%)であり、12月7日にはそれぞれ752例(15%)、1,388例(27%)となった。非ワクチン接種例と全接種例におけるILIおよびP&Iのハザード比はそれぞれ0.75、0.51であり、ワクチン効果(VE)はそれぞれ25%、49%と推定された。一部接種例と非接種例では有意な相違は認められなかった。成人(50―64歳)を対象とした症例対照研究は2003年12月―2004年2月に行われた。Colorado Department of Public Health and Environment(CDPHE)に報告された確診例304例、対照の1,055例について検討した。ワクチン接種率は症例:46.0%(140/304例)、対照:56.9%(600/1,055例)であった。年齢は症例にて高く(年齢中央値:症例57、対照56歳)、インフルエンザ関連合併症リスクはそれぞれ166例(50%)、221例(21%)が有していた(いずれも有意差あり)。VEは非ハイリスク症例にて52%、ハイリスク症例にて38%と推定された。流行するウイルス株とワクチンは適合しない場合もあるが、インフルエンザおよびその合併症予防にはワクチン接種が最も効果があるとされており、このような調査は毎年行われるべきである。

References

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