臓器ドナーおよび移植レシピエントにおける狂犬病感染の調査－アラバマ,アーカンソー,オクラホマ,テキサス,2004年

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MMWR抄訳

2004/07/09Vol. 53 / No. 26

MMWR53(26):586－589
Investigation of Rabies Infections in Organ Donor and Transplant Recipients - Alabama, Arkansas, Oklahoma, and Texas, 2004

臓器ドナーおよび移植レシピエントにおける狂犬病感染の調査－アラバマ,アーカンソー,オクラホマ,テキサス,2004年

2004年6月30日、CDCは原因不明の脳炎を発症して死亡した臓器移植レシピエント3例とそれら患者の共通ドナーを狂犬病と診断した。この報告では、現在進行中の調査の概要と狂犬病曝露リスクおよび曝露後の対策に関する情報を提供する。臓器ドナーは、クモ膜下出血のためテキサス州の病院で死亡したアーカンソー州の男性であった。ドナー候補者のスクリーニングと検査にて移植禁忌は示されなかったため、5月4日に肝臓と腎臓がテキサス州の移植センターで3例に移植された。肝移植レシピエントは末期肝疾患の男性、腎移植レシピエントは末期腎疾患の女性と男性であった。3例とも移植後5―12日目に退院したが、21―27日目に振戦や脱力感、精神状態の変化などが発現して再来し、その後神経学的症状や精神症状が急速に悪化して死亡した。確定診断のため、これら3例の中枢神経系組織検体がCDCに送られた。組織病理学的検査所見、免疫組織学的検査所見、直接的蛍光抗体法にて狂犬病ウイルス抗原が検出されたことより、3例とも狂犬病と診断した。レシピエント3例中2例とドナーの血液は、狂犬病ウイルス抗体陽性であった。ドナー血中に狂犬病ウイルス抗体が検出されたことより、このドナーが臓器移植レシピエントへの狂犬病伝播源であると考えた。ドナー検体のその他の検査は現在進行中である。

References

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