一般財団法人 国際医学情報センター 信頼できる医学・薬学・医療情報を適切に提供することによって健康社会に貢献します。

一般財団法人 国際医学情報センター

IMICライブラリ IMIC Library

ホームIMICライブラリMMWR抄訳2004年(Vol.53)ポリオ根絶への進展-ナイジェリア,2003年1月~・・・

MMWR抄訳

rss

2004/04/30Vol. 53 / No. 16

MMWR53(16)343―346
Progress Toward Poliomyelitis Eradication - Nigeria, January 2003-March 2004

ポリオ根絶への進展-ナイジェリア,2003年1月~2004年3月

1988年のポリオ根絶決議以降、WHOの3管轄地域(アメリカ、西太平洋、ヨーロッパ)ではポリオ根絶が認証され、ポリオが風土病である国の数は1988年の125ケ国から2003年には6ヶ国(アフガニスタン、エジプト、インド、ニジェール、ナイジェリア、パキスタン)に減少した。この報告は、2003年1月―2004年3月のナイジェリアでのポリオ根絶に向けた進展状況をまとめたものである。ナイジェリアでは、ルーチンでのワクチン接種率に現在かなり地域差がある。1996年以降、5歳未満の小児をターゲットとした追加予防接種活動(SIA)が毎年実施されている。また2004年2―3月には37州全てで2回の全国予防接種週間(NID)が実施された。2003年にはポリオが風土病である北部の州をターゲットとして地域的予防接種週間(SNID)が9回実施された。2003年の急性弛緩性麻痺(AFP)サーベイランスの質の評価では、非ポリオAFP率は5.5で37州すべてが目標値(15歳未満の小児10万人あたりの非ポリオAFP症例1.0人以上)を達成し、適切な便検体採取率は91%で37州すべてが目標値(全てのAFP症例の80%以上から適切な2検体の採取)を達成した。野生株ポリオウイルス(WPV)感染確認例は2002年の202例から2003年には355例に増加し、全世界での報告例の45%、アフリカ地域での報告例の80%以上を占めた。これらのうち192例はPV1、163例はPV3であった。この結果は、ナイジェリアで進行中のWPV伝播を遮断するために質の高いSIAが緊急に必要であることを示している。

References

  • World Health Assembly. Global eradication of poliomyelitis by the year 2000: resolution of the 41st World Health Assembly. Geneva, Switzerland: World Health Organization, 1988 (WHA resolution no. 41.28).
  • CDC. Progress toward poliomyelitis eradication-Nigeria, January 2002-March 2003. MMWR 2003;52:567-70.
  • CDC. Progress toward poliomyelitis eradication-Nigeria, January 2000-March 2002. MMWR 2002;51:479-81.
  • Samba E, Nkrumah F, Leke R. Getting polio eradication back on track in Nigeria. N Engl J Med 2004;350:645-6.

ページトップへ

一般財団法人 国際医学情報センター

〒160-0016 
東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館
TEL:03-5361-7080 (総務課)

WEBからのお問い合わせ

財団や各種サービスについてのお問い合わせ、お見積もりのご依頼、
サービスへのお申し込みはこちらをご覧ください。

お問い合わせ