ホームIMICライブラリMMWR抄訳2004年(Vol.53)小児におけるKingella kingae感染症-・・・
2004/03/26Vol. 53 / No. 11
MMWR53(11):244-244
Kingella kingae Infections in Children - United States, June 2001-November 2002
K.kingaeによる小児骨感染症の増加を受けて、2002年11月、Infectious Disease Society of America Emerging Infection Network(IDSA-EIN)によりPediatric Infectious Disease Consultants(PIDC)を対象として小児骨感染症診断方法、および2001年6月―2002年11月におけるK.kingaeによる感染症と診断された症例数とそのタイプを問うアンケート調査が実施された[調査対象数254、回答数156(61%)]。この期間、敗血症性関節炎、骨髄炎、円板炎、腱滑膜炎、指炎などの骨感染症と診断された5歳未満の症例は1,908例で、23例のK.kingae感染症(敗血症性関節炎12、骨髄炎9、心内膜炎1、菌血症1)と診断された。症例の年齢中央値は2.3歳(0.5―10.0歳)であり、集団発生は認められなかった。骨感染症との診断時、大半のPIDC[97(62%)]は好気性血液培養ボトル(ABCB)により検査しており、検査された検体は滑液[78(80%)]、骨吸引液[49(51%)]が多かった。アンケートに回答したPIDCはみな骨感染症診断におけるABCBの重要性を認識していたが、PIDCの調査前に検体が採取される症例が多く、要求する検査を研究室が拒否することなどからその実施率にはいくつかの障害があった。ABCB実施率が向上すれば、骨感染症の起因菌としてK.kingaeが一般的であることが明らかとなると思われる。
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