ホームIMICライブラリMMWR抄訳2004年(Vol.53)HIVの異性間伝播-29州,1999~2002年
2004/02/27Vol. 53 / No. 7
MMWR53(6):125-129
Heterosexual Transmission of HIV - 29 States, 1999-2002
アメリカにおけるHIV感染症の異性間伝播の特徴について検討するため、CDCは4年間以上に及ぶ氏名に基づくHIV/AIDS症例(13歳以上)がCDC基準に適合した29州における1999―2002年のデータを分析した。この期間中、29州全体では101,877例が新たにHIV感染症と診断され、このうち異性間の接触により感染したのは36,084例(35%)であった。この異性間伝播例のうち23,205例(64%)は女性であった。州別の平均有病率は異性間伝播の27%であった。(13―47%)。年齢別にみると異性間伝播例は30―39歳が最も多く、全体の35%を占めた。人種/民族別では非ラテンアメリカ系黒人が異性間伝播例全体の74%(26,748例)を占め、15%(5,257例)は非ラテンアメリカ系白人、10%(3,498例)はラテンアメリカ系であり、アジア/太平洋諸島系やアメリカンインディアン/アラスカ原住民は1%未満であった。一方、非異性間伝播HIV感染例(65,793例)では非ラテンアメリカ系黒人が45%(29,607例)、非ラテンアメリカ系白人が41%(26,731例)を占めた。異性間伝播例の診断数は1999年には8,925例であったが2002年には9,156例と増加した。異性間伝播36,084例中7,395例(20%)はAIDSの同時感染と診断された。HIV/AIDSの診断率は男性(25%:3,223/12,879例中)が女性(18%:4,172/23,205例中)より高かった。13―19歳の異性間伝播例の89%は女性であった。さらに、非ラテンアメリカ系白人、非ラテンアメリカ系黒人、ラテンアメリカ系の異性間伝播例のそれぞれ70%、64%、56%を女性が占めた。新たな異性間でのHIV感染症伝播を減少させるためには、10代、特に女性と特定の人種/民族を対象とした教育と予防プログラムを提供すべきであり、HIVのケアおよび予防サービスに対する障壁は除去する必要がある。
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