ホームIMICライブラリMMWR抄訳2004年(Vol.53)インフルエンザA(H5N1)感染例-タイ,2004・・・
2004/02/13Vol. 53 / No. 5
MMWR53(5):100-103
Cases of Influenza A (H5N1) - Thailand, 2004
2003年12月中旬以降、ニワトリなどの家禽類におけるインフルエンザA(H5N1)流行がアジア8ヶ国にて報告されており、2月9日現在、タイとベトナムではヒト感染例が23例確認され、うち18例(78%)が死亡している。タイで検査により確認されたのは5例(4例は6―7歳男児、1例は58歳女性)であり、全例死亡している。症例は発熱および咳の発現から2―6日後に病院へ報告され、咽頭痛(4例)、鼻漏(2例)、筋肉痛(2例)などの症状を呈し、全例とも発症から1―5日後に息切れを発症しており、入院時にはX線所見にて肺炎像を示していた。下痢、嘔吐はなく、4例にてリンパ球減少(<1,000/μL)および軽度―中等度の肝トランスアミナーゼ上昇が認められた。発症から7日後には、全例呼吸不全のため人工呼吸器を必要とし、2例にて気胸を認め、また心機能低下のため3例で強心療法が必要であった。腎機能障害は2例にて認められ、二次感染は認めなかった。全例に対し抗生物質、3例にoseltamivir、4例にステロイドが投与された。全例RT-PCR法によりH5N1ウイルスが確認された。
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