ホームIMICライブラリMMWR抄訳2004年(Vol.53)最新情報:18歳未満の小児において報告されたインフ・・・
2004/01/09Vol. 52 / No. 53
MMWR52(53):1286-1288
Update: Influenza-Associated Deaths Reported Among Children Aged <18 Years - United States, 2003-04 Influenza Season
2004年1月6日現在、31州からCDCに報告された18歳未満の小児におけるインフルエンザ関連死の予備データの概要を紹介し、MMWRに発表された以前の報告内容を更新する。2003年10月以降、18歳未満の小児におけるインフルエンザ関連死は93例報告された。全例が検査にて確認されたインフルエンザウイルス感染のエビデンスを有していた。これら93例の年齢中央値は4(生後4週間-17)歳で、55例(59%)は5歳未満、24例(26%)は生後6-23ヶ月であった。性別が報告された92例中41例(45%)は男児であった。93例中35例(38%)は喘息などの慢性的基礎疾患を有していたが、41例(44%)はそのような基礎疾患はみられなかった。死亡場所が確認されたのは55例で、15例(27%)は自宅、12例(22%)は救急診療部、25例(45%)は入院中、3例(5%)は病院への搬送中に死亡した。93例中25例では合併症として肺炎が報告され、15例ではMRSAや肺炎連鎖球菌など侵襲性の細菌重感染を認めた。インフルエンザワクチン接種状況が報告された45例のうち1例は適切なワクチン接種のエビデンスがみられたが、33例(73%)はワクチン接種を受けておらず、6例は接種不十分(2回接種のところを1回のみ接種)であった。28例は呼吸器検体よりインフルエンザAウイルスが分離され、55例は迅速抗原検査および直接蛍光抗体染色、4例はRT-PCR法にてインフルエンザウイルス感染が確定された。これらインフルエンザウイルス感染エビデンスを有する症例のうち16例は剖検組織検体の免疫組織化学的染色(IHC)も行い、11例で呼吸器上皮にインフルエンザAウイルス抗原を認めた。さらに、以前の検査にてインフルエンザ感染が確定されなかった11例のうち4例の剖検組織検体がIHC染色にてインフルエンザAウイルス抗原陽性を示した。2003-2004年インフルエンザシーズン中、CDCは18歳未満の小児における全てのインフルエンザ関連死を州および地域健康局を通してCDCに報告することと、可能な場合には解剖後の組織検体と剖検所見も提出することを要請している。また、死亡例のインフルエンザウイルス分離株も抗原解析のためCDCに送るべきである。
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