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MMWR抄訳

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2003/12/05Vol. 52 / No. 48

MMWR52(48):1176- 1179
Clostridial Endophthalmitis After Cornea Transplantation - Florida, 2003

角膜移植後のクロストリジウム眼内炎-フロリダ,2003年

眼内炎はしばしば眼内組織の感染症と関連する眼窩の炎症により生じる重篤症状である。感染源としては血流を介したバクテリア感染や眼の手術および外傷時の角膜汚染が考えられる。合併症として迅速で不可逆性の視力喪失がみられ、速やかに汎眼球炎に進行し眼球摘出が必要となる場合もある。Clostridium perfringensは土壌や腸内細菌叢中に存在する嫌気性グラム陽性菌であり、眼内炎の原因となることは稀である。大部分の患者は土壌汚染異物による穿通損傷が原因であるが、白内障手術後の患者でもC.perfringens眼内炎が報告されている。2003年2月、64歳男性と80歳男性が同一施設で同日に右眼の角膜移植を受けた。両症例に使用された角膜は同一ドナー(転移性結腸癌で死亡した55歳女性)より提供されたものであった。前者は術後12時間以内に重度の眼痛、悪心、嘔吐を発症し、後者は術後1日目の検査にて視力低下がみられた。2例とも角膜移植眼の眼内炎と診断され、硝子体切除と抗生物質投与を受けた。両症例の角膜移植眼の房水とドナー角膜の培養にてC.perfringensを認めた。アイバンクのデータによると、ドナーは死後3時間以内に冷凍され、眼は死亡から約8時間後に回収された。角膜組織は、Eye Bank Association of America(EBAA)により推奨された方法で処理された。アイバンクと執刀医が行った細隙灯検査では、ドナーの組織に異常はみられなかった。本レシピエントではドナーからのクロストリジウム感染症伝播の可能性が示唆された。医師は角膜組織移植に関連した感染症リスクに注意し、感染症を認めた場合にはアイバンクに報告するべきである。

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