ホームIMICライブラリMMWR抄訳2003年(Vol.52)レストランでのグリーンオニオン(ネギ)によるA型肝・・・
2003/11/28Vol. 52 / No. 47
MMWR52(47):1155- 1157
Hepatitis A Outbreak Associated with Green Onions at a Restaurant - Monaca, Pennsylvania, 2003
ペンシルベニア州モナカのレストランAにてA型肝炎が集団発生し、11月20日現在、555例に感染が確認され、3例が死亡した。10月14日-11月12日に発症し、発症前2-6週間(9月14日-10月17日、A型肝炎の潜伏期間)にレストランAで食事をしていた207例に対する聞き取り調査では、181例(87%)が10月3-6日に食事をしていた。レストラン従業員の感染例は全例とも10月26日以降に発症しているため、従業員が感染源とは考えられなかったが、感染した従業員が感染後の10月下旬-11月初旬に勤務していた。そのため、この時期に食事をした客および感染例と接触のあった約9,000名に対して免疫グロブリンが投与され、レストランAは閉鎖された。感染源特定のため、10月3-6日に食事をし、10月14日-11月12日に発症したIgM anti-HAV陽性を示す確定診断例181例(4-73歳、中央値34歳)と同時期食事をした非発症例83例(2-81歳、中央値28歳)を対象に症例対照研究が実施された。その結果、発症例の98%がグリーンオニオンの入った料理を食べており(非発症例69%)、原因食材としてグリーンオニオンの可能性が示唆された。FDA、CDCおよび州保健局によりグリーンオニオンのHAV汚染経路の追跡調査が進められ、現時点ではメキシコから輸入されたことが判明している。
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