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MMWR抄訳

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2003/10/24Vol. 52 / No. 42

MMWR52(42) : 1012-1016
Infant Health Among Puerto Ricans - Puerto Rico and U.S. Mainland, 1989-2000

プエルトリコ人における乳児の健康状態-プエルトリコおよびアメリカ本土,1989~2000年

アメリカ全体の乳児死亡率(IMR)は1900年代に劇的に低下したが、未だに人種/民族間での不均衡がみられる。乳児における健康状態の不均衡の解消は、乳児死亡例数を1,000人あたり4.5人に低下させるという2010年国民健康目標の達成に重要である。過去10年間のIMRとその主な決定因子[低出生体重(LBW)、早期産(PTD)、母親の有する危険因子]の傾向を、プエルトリコで出生した乳児(プエルトリコ出生児)と、アメリカ本土(50州およびワシントンDC)でプエルトリコ人女性が出産した乳児(本土出生児)を対象に比較検討した。1990年のプエルトリコ出生児のLBW率は本土出生児の1.03倍、2000年には1.2倍となった。PTD率は1990年では本土出生児よりプエルトリコ出生児で低かったが、2000年にはプエルトリコ出生児が本土出生児の1.1倍となった。プエルトリコ出生児ではLBWとPDTが高率にみられるにも関わらず、母親の有する危険因子(妊婦管理の遅れ/未施行、12年未満の学歴、未婚、複数回の出産、喫煙)の報告は本土出生児の母親より少ない傾向にあった。1989-1991年から1998-2000年までにプエルトリコ出生児と本土出生児の総括IMRは約24%低下したが、プエルトリコ出生児のIMRは本土出生児に比べ1989-1991年(13.4対10.4/出生児1,000人)、1998-2000年(10.2対7.9/1,000人)ともに1.3倍高かった。しかしプエルトリコ出生児と本土出生児のIMR絶対値の差は1989-1991年の3.1/1,000人から1998-2000年には2.3/1000人に減少した。プエルトリコ出生児と本土出生児との間には、IMRとともにLBWとPTDの著明な不均衡がみられることが明らかとなった。プエルトリコでの乳児の健康状態を改善するため、今後はこれら不均衡の原因となる要因の同定に焦点をあてて検討すべきである。

References

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