ホームIMICライブラリMMWR抄訳2003年(Vol.52)ポリオ根絶への進展-アンゴラおよびコンゴ民主共和国・・・
2003/08/29Vol. 52 / No. 34
MMWR52(34) : 816-819
Progress Toward Poliomyelitis Eradication - Angola and the Democratic Republic of Congo, January 2002-June 2003
世界保健会議(WHA)においてポリオ根絶を決議した1988年以降、世界のポリオ発生率は99%減少した。アンゴラとコンゴ民主共和国(DRC)における2002年1月-2003年6月のポリオ根絶へ向けた進展状況を示す。生後12ヶ月未満の乳児における経口ポリオウイルスワクチン3回接種(OPV3)の全国的ルーチン接種率は、アンゴラでは2000年33%、2001年44%、2002年42%、DRCではそれぞれ42%、33%、45%であった。両国では1996年以降、5歳未満の小児を対象としたOPV接種のための追加予防接種活動(SIA)を毎年実施している。アンゴラでは2002年1月-2003年5月に全国予防接種週間(NID)を3回、戸別訪問接種による地域的予防接種週間(SNID)を1回、2003年7-8月に月1回のNIDを2回実施した。DRCは2002年6-8月に5歳未満の小児を対象とした月1回のNIDを3回、2003年7-8月にハイリスク地域をターゲットとした月1回のSNIDを2回実施した。また2002年1月-2003年6月の急性弛緩性麻痺(AFP)サーベイランスの質的評価は両国ともWHOの評価基準(非ポリオ性AFP率:15歳未満の小児10万人あたり1人以上、AFP患者における適切な便検体採取率:80%以上)以上に達した。2001年12月-2002年2月、ザンビア西部のアンゴラ難民5例がポリオを発症し、野生株ポリオウイルス(WPV)1型が分離された。遺伝子配列から、分離株はアンゴラとDRCで確認されたWPV株と関連があると指摘された。なお、現在アンゴラでは21ヶ月間、DRCでは30ヶ月間WPVが確認されていない。
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