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MMWR抄訳

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2003/04/11Vol. 52 / No. 14

MMWR52(14) : 310- 313
Point-of-Purchase Alcohol Marketing and Promotion by Store Type - United States, 2000-2001

店舗形態によるアルコールの店頭広告と販促-アメリカ,2000~2001年

飲酒は予防可能な死因の第3位に位置し、年間約100,000万人が死亡している。アルコールの売り上げや消費には店頭広告(POP)や販促が大きく影響している。21歳未満の飲酒や飲酒運転、飲酒による暴力などの原因となっていることから、Impact Teen Projectは2000-2001年にかけて、アメリカ国内329地域のアルコール販売店3,961店を対象に調査を行った。ほとんど全ての店舗(94%)が複数の場所でアルコールを販売しており、39%が店外に広告を出し、うち27%は非常に目立つ広告であった。スーパーマーケットに比べて、酒屋、コンビニ、コンビニ/ガソリンスタンド、小規模食料品店、ドラッグストア/薬局での店外広告が目立っていた。店内での広告は全店舗の92%にみられ、スーパーマーケットに比べて酒屋、コンビニ/ガソリンスタンド、コンビニ、小規模食料品店、ドラッグストア/薬局でより目立っていた。子供の視界に入る位置(床から3.5ft以下)に広告を出していた店舗は44%であり、スーパーマーケットに比べ酒屋とコンビニ/ガソリンスタンドで多くみられた。また、約51%の店が少なくとも1つ以上のアルコールのブランド名が入った販促物を置いており、スーパーと比較して酒屋、コンビニ、小規模食料品店で多くみられた。ビールは冷蔵庫(96%)、床(44%)、棚(23%)に陳列され、単品をアイスバケットに入れていた店舗も16%あり、そのほとんどがレジ近くに設置されていた[コンビニ(27%)、コンビニ/ガソリンスタンド(18%)、食料品店(27%)]。スーパーやドラッグストアでは棚の陳列が最も多く(それぞれ47%、43%)、ビールをカウンターの後ろや旋錠したキャビネットに入れていた店は1%にすぎなかった。70%の客は入店してから購入する商品を決めるため広告は消費に大きな影響を与える。また21-27歳の若者ではアルコールをコンビニや酒屋で買うことが多く、75%の10代の若者がコンビニやコンビニ/ガソリンスタンドに毎週立ち寄るとの調査報告があり、アルコールの広告は未成年や思春期の若者に影響すると考えられる。この世代では特に飲酒運転が多く、危険な飲酒を誘発するような販売方法や未成年者に飲酒を勧めるような広告を規制する対策を講じる必要がある。

References

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