ホームIMICライブラリMMWR抄訳2002年(Vol.51)最新情報 : 学童における皮疹-27州,2001年・・・
2002/06/21Vol. 51 / No. 24
MMWR51(24) : 524-526,2002
Update : Rashes Among Schoolchildren - 27 States, October 4, 2001- June 3, 2002
2001年10月以降、米国27州で皮疹が発現した学童についての調査結果が報告されている。ここではこれら皮疹に関するデータをまとめ、3州(ニューヨーク、ジョージア、ミズーリ)における皮疹患者発生状況を紹介する。2001年10月から2002年5月、米国の約110の小・中・高等学校で学童における皮疹発現が報告された。各学校における患者数は5例から274例(全生徒の<1%から47%)であり、各学校の患者のうち女性の占める割合は33%から100%であった。皮疹の症状、局在、期間は様々であるが、多くの患者で頬や腕に発現するそう痒性の日焼け様皮疹、そう痒に関連する可能性のある皮膚の熱感、身体のあちこちに移動するじんま疹様反応がみられた。皮疹は自己限定性であり、発現期間は1時間未満から1か月以上の範囲であった。皮疹は一過性のため、多くの患者は学校看護婦の診察を受け、皮疹が再発あるいは持続した一部の患者は皮膚科を受診した。結膜炎や発熱、嘔吐、咽喉炎、頭痛といった合併症状はほとんどみられなかった。皮疹の病因はいくつかの州では不明であるが、アラスカ、イリノイ、ケンタッキー、ミネソタ、ミシシッピ、ニューヨークの各州ではパルボウイルスB19関与例が報告されている。また他の州では、少数であるが、皮疹あるいは感染症と診断された小児に対する反応という心因性と思われる皮疹の報告もある。CDCは皮疹の報告についてモニタリングを続け、州および地方の健康局に調査のための技術的援助を行っている。
Copyright © 2013 International Medical Information Center. All Rights Reserved.