ホームIMICライブラリMMWR抄訳2002年(Vol.51)ポリオ根絶に向けた進展-ナイジェリア,2000年1・・・
2002/06/07Vol. 51 / No. 22
MMWR51(22) : 479-481,2002
Progress Toward Poliomyelitis Eradication - Nigeria, January 2000-March 2002
1988年にWHOの世界保健会議が世界的なポリオ根絶を決議して以来、年間ポリオ発生数は99%減少した。この報告は、アフリカで最も人口が多く主要なポリオウイルスの温床となっているナイジェリアにおける2000年1月から2002年3月のポリオ根絶に向けた進展状況をまとめたものである。急性弛緩性麻痺(AFP)サーベイランスの質の改善により、2000年から2001年にかけてナイジェリアにおける全国的なAFP症例検出率は15歳未満の子供10万人あたり1.0から3.5に、非ポリオAFP率は0.6から2.2に、適切な便検体採取率は35%から65%に上昇した。これに関連し、検出された分離野生型ポリオウイルス数も2000年の29株(1型 : 28、3型 : 1)から2001年には56株(1型 : 35、3型 : 21)と増加した。また分離されたポリオウイルスの遺伝子配列データにて直系の消失が明らかになり、ウイルス伝播強度の低下が示唆された。2002年は3月31日現在、7つの州とAbujaのFederal Capital Territoryにて計10株のポリオウイルスが検出されている。2001年に確認されたポリオ56例中、29例(52%)は生後24か月から59か月、20例(35%)は生後12か月から23か月、7例は生後12か月未満の小児であった。ポリオ根絶プログラム活動の管理には、サーベイランス情報の迅速な流通を確実にすることが重要である。
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