ホームIMICライブラリMMWR抄訳2002年(Vol.51)研究所員における皮膚炭疽症の疑い-テキサス,200・・・
2002/04/05Vol. 51 / No. 13
MMWR51(13) : 279-281,2002
Suspected Cutaneous Anthrax in a Laboratory Worker - Texas, 2002
2002年3月6日、テキサス州においてバイオテロに関連して炭疽菌環境検体を検査していた研究所員が、皮膚炭疽症を発症したとの報告があった。本症例は、3月1日、剃刀による右顎の創傷からB.anthracisに感染したものと考えられ、その後2、3日創傷が増大し、瘡蓋が形成され、同時に右頸部アデノパシー、軽度の発熱、右頬および首の腫脹と紅斑を来した。培養検査によりB.anthracisが分離され、3月5日入院、シプロフロキサシン、ドキシサイクリン静注を開始し、9日に退院した。この研究所では、研究員はいずれもワクチンを接種しておらず、本症例も素手でB.anthracisの入ったバイアル瓶を扱っていた。研究所内および症例宅の検査では、症例が触れたバイアルの蓋からのみB.anthracisが検出され、他の研究所員での発症は認められなかった。CDCでは研究室レベルでの二次感染を予防するため、研究所員のワクチン接種、研究所の安全基準および検体取扱上の注意などの再確認を勧告している。
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