ホームIMICライブラリMMWR抄訳2002年(Vol.51)学童における皮疹-14州,2001年10月4日~2・・・
2002/03/01Vol. 51 / No. 08
MMWR51(8) : 141-164,2002
Rashes Among Schoolchildren - 14 States, October 4, 2001-February 27, 2002
2001年10月年から2002年2月、米国14州(アリゾナ、コネチカット、フロリダ、ジョージア、インディアナ、ミシシッピ、ニューヨーク、オハイオ、オレゴン、ペンシルベニア、テキサス、バージニア、ワシントン、ウェストバージニア)で多くの学童に皮疹の発現が報告された。この報告は、インディアナ州、ペンシルベニア州、オレゴン州、コネチカット州における症例と、症例への対応を紹介したものである。 最初の皮疹は2001年10月4日にインディアナ州で、次は11月20日にバージニア州で報告され、最近では2月21日に報告された。皮疹は主に小学校で報告されたが、中学校や高校でも報告があった。各州で発現した生徒数は10人未満から約600人であった。皮疹は教師や学校職員にも発現したが、親兄弟では稀であった。皮疹の特徴は様々であったが、一般的に急性で、顔、頚、手や腕に斑丘疹紅斑様病変を伴い、多くは強度の掻痒性を有していた。この皮疹は環境的曝露や感染性薬剤とは無関係であった。皮疹が発現した小児に発熱や他の関連徴候あるいは症状はみられなかった。皮疹は数時間から2週間続き、自己限定性のようであった。医師の診断には、ウイルス性発疹、接触性あるいはアトピー性皮膚炎、湿疹、化学的曝露、膿痂疹、ツタウルシのかぶれが含まれていた。4州から採取された約40の血清検体はパルボウイルスB19陰性であり、22の鼻腔スワブ検体はエンテロウイルス陰性であった。また環境因子も特定できなかった。この皮疹における共通した病因の存在については、今後さらに検討する必要がある。
Copyright © 2013 International Medical Information Center. All Rights Reserved.