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がんinfo

成人非ホジキンリンパ腫

概説

このセクションの要点
  • 成人非ホジキンリンパ腫とはリンパ系に悪性(がん)細胞が認められる病気です。
  • リンパ腫には多くの異なる種類があります。
  • ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症は、非ホジキンリンパ腫の病態の1つです。
  • 年齢、性および免疫系の機能低下により成人非ホジキンリンパ腫の発生リスクに影響が出ます。
  • 成人非ホジキンリンパ腫を疑う症状としては、発熱、発汗、疲労、体重減少があります。
  • 成人非ホジキンリンパ腫を発見し、診断するために、全身および免疫系の検査が用いられます。
  • 諸条件により予後(治癒の可能性)や治療法の選択が変わります。

成人非ホジキンリンパ腫とはリンパ系に悪性(がん)細胞が認められる病気です。

リンパ系は免疫系の一部で、次の部分から構成されています。
リンパ液:
無色の水のような液体で、リンパ系を通って移動し、リンパ球と呼ばれる白血球を運搬します。リンパ球は感染症や腫瘍の増殖から身体を保護します。
リンパ管:
身体の異なる部分からリンパ液を集め、それを血流に戻す細い管からなるネットワークです。
リンパ節:
小さな豆のような構造をしており、リンパ液をろ過し、感染症や疾患に対抗する上で役立つ白血球細胞を貯蔵します。リンパ節は全身にわたって認められるリンパ管のネットワークに沿って位置します。リンパ節の塊りは腋窩、骨盤、頸部、腹部、鼠径部に認められます。
脾臓:
リンパ球をつくり、血液をろ過し、血球を保存し、古い血球を破壊する器官です。脾臓は胃の近くの腹部左側にあります。
胸腺:
リンパ球が成長し、増殖する器官です。胸腺は胸骨後方の胸部にあります。
扁桃:
咽頭の奥にあるリンパ組織の2つの小さな塊りです。扁桃はリンパ球をつくります。
骨髄:
大きな骨の中心にある柔らかいスポンジ状の組織です。骨髄は白血球、赤血球および血小板をつくります。
リンパ組織は全身にわたって認められるので、成人非ホジキンリンパ腫は身体のほぼすべての部位に生じる可能性があります。がんは肝臓および他の多くの器官、組織に拡がる可能性があります。

妊娠女性の非ホジキンリンパ腫は妊娠していない出産適齢期の女性の疾患と同じです。しかし、治療法は妊娠中の女性の場合、異なります。この要約は妊娠中の非ホジキンリンパ腫の治療についての情報も提供しています。

非ホジキンリンパ腫は成人と小児の両方に生じる可能性があります。しかし、小児に対する治療法は成人に対する治療法とは異なります(詳しい情報については、PDQの小児非ホジキンリンパ腫の治療に関する項目を参照してください)。

リンパ腫には多くの異なる種類があります。

リンパ腫は大きく2つの一般的なタイプに分けられます。ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫です。ここでは成人非ホジキンリンパ腫の治療法について参照しています。他のタイプのリンパ腫についての情報は、以下のPDQ項目を参照してください: (注)*の項目はがんinfoの項目には含まれていません。

ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症は、非ホジキンリンパ腫の病態の1つです。

ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症は白血球中にあるB細胞から生じます。特定のB細胞が腫瘍化し異常増殖するとモノクローナル免疫グロブリンM(IgM)抗体とよばれる蛋白質が過剰に産生されます。血液中のIgMが高濃度になると血液粘度が上昇し、様々なワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症の症状があらわれます。ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症は、リンパ形質細胞性リンパ腫ともよばれます。

年齢、性および免疫系の機能低下により成人非ホジキンリンパ腫の発生リスクに影響が出ます。

病気を発症する危険を高めるものをリスク因子と呼びます。リスク因子があるからといって、がんになるとは限りません。また、リスク因子がないからといって、将来がんにならないわけではありません。リスクがあると考えられる場合、医師に相談してください。成人非ホジキンリンパ腫には次のようなリスク因子があります。
  • 高齢者、男性、白人系人種であること。
  • 以下の医学的症状のうち1つを有すること。
    • 遺伝性免疫疾患
    • 自己免疫疾患 (例:関節リウマチ、乾癬、シェーグレン症候群)
    • HIV/AIDS
    • ヒトT細胞向性ウイルスI型またはエプスタイン・バーウィルス
    • ヘリコバクターピロリ感染の既往
  • 臓器移植後の免疫抑制剤投与。
  • 特定の殺虫剤に対する曝露。
  • 肉と脂肪の多い食事。
  • ホジキンリンパ腫に対する治療歴。

成人非ホジキンリンパ腫を疑う症状としては、発熱、発汗、疲労、体重減少があります。

成人非ホジキンリンパ腫や他の状況によって、以下の症状や他の症状などがみられることがあります。以下の症状がひとつでもみられた際には医師の診察を勧めます:
  • 頸部、腋窩、鼠径部、または胃のリンパ節における無痛性の腫脹。
  • 原因不明の発熱。
  • びっしょりになるほどの寝汗。
  • 極度の疲労感。
  • 原因不明の体重減少。
  • 皮疹または皮膚のそう痒感。
  • 胸部、腹部、または骨における原因不明の疼痛。
ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症の症状は発生部位によって異なり、症状がでないことが多いです。以下の症状がひとつでもみられた際には医師の診察を勧めます:
  • 極度の疲労感。
  • 頭痛。
  • あざができやすい、鼻や歯茎等から出血しやすい。
  • かすみ目、視野の一部が欠けるなど、視力の変化。
  • 目まい。
  • 手、足、指、つま先などに特におこる疼痛、うずき、しびれ。
  • 頭が混乱する。
  • 左のあばら骨の下の疼痛、または膨張感。
  • 疼痛のない首、脇の下、胃、鼠径部のしこり。
  • 原因不明の体重減少。

成人非ホジキンリンパ腫を発見し、診断するには、全身および免疫系の検査が用いられます。

以下の試験や手法が用いられます:
理学的所見と既往歴:
しこりなどの疾患の徴候がないか、身体の一般的健康状態を調べます。また患者さんの生活習慣や過去の疾患、治療歴についても調べます。
血液および尿の免疫グロブリン検査:
血液または尿を採取して特定の抗体(免疫グロブリン)を測定する検査です。ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症では、免疫グロブリンM(IgM)とβ-2-ミクログロブリンを測定します。測定値が正常範囲外だとがんの徴候である可能性があります。
血液粘度検査:
血液を採取して粘度を調べる検査です。ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症では、血液中のモノクローナル免疫グロブリンM(IgM)量が増加します。
フローサイトメトリー法:
患者さんの試料中の細胞数、生きている細胞の割合、細胞の特徴(大きさ、形状、細胞表面の腫瘍マーカーの有無等)を計測するための手法です。細胞を蛍光色素で染色し、液体に混ぜ、細い管の中を通過させた後にレーザー光や他の光を照射します。計測は、光に対する蛍光色素の反応の強さに基づきます。この手法は、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症の診断に用いられます。
骨髄穿刺および生検:
寛骨または胸骨に針を挿入して骨髄、血液および骨の小片を摘出します。病理医が骨髄、血液および骨を顕微鏡下で観察し、がんの徴候があるかどうか調べます。
腰椎穿刺:
脊柱から脳脊髄液を採取するために用いられる方法です。これは脊柱に針を挿入することで行われます。この手法はLPまたは脊髄穿刺とも呼ばれます。病理医が脳脊髄液を顕微鏡下で観察し、がんの徴候があるかどうか調べます。
リンパ節生検:
1つのリンパ節全体または一部を採取します。病理医が顕微鏡下で組織にがん細胞があるか調べます。下記の種類の生検からいずれかが行われます。
  • 切除生検:リンパ節全体の摘出。
  • 切開生検:一部のリンパ節の摘出。
  • コア生検:太い針による一部のリンパ節の摘出。
  • 微細針吸引(FNA)生検:細い針により組織あるいは体液の摘出。
  • 腹腔鏡検査:疾患の徴候を調べるために腹腔内の臓器を観察する外科的手法です。腹壁に小さい切開部(切れ目)を作り、腹腔鏡(細く、ライトの付いたチューブ)を1つの切開部内に挿入します。同じ切開部または他の切開部を通して別の器機を挿入し、顕微鏡下でがんの徴候を調べるために臓器を摘出したり組織サンプルを採取することがあります。
  • 開腹術:腹腔内の疾患の徴候を調べるために腹壁に切開部(切れ目)を作り観察する外科的手法です。切開のサイズは開腹術が行われる理由によります。時々、臓器を摘出または組織を採取し、顕微鏡下でがんの徴候を調べることがあります。

    がんが発見されたら、がん細胞を調べるために以下の検査が行われることがあります。
  • 免疫組織化学検査: がん組織サンプルに抗体、染色液、放射性同位体などの物質を添加して特定の抗原について調べるための検査室検査です。この種の検査は異なる種類のがんにおける相違を見分けるために用いられます。
  • 細胞遺伝学的分析:染色体に変化があるかどうかをみつけるためにサンプル組織の細胞を顕微鏡下で調べる検査室検査です。
  • 免疫表現型検査:細胞表面上の抗原またはマーカーの種類に基づいて細胞を同定するのに用いられる手法です。この手法は免疫系の正常な細胞とがん細胞を比較することで白血病およびリンパ腫のタイプを診断するのに用いられる手法です。

諸条件により予後(治癒の可能性)や治療法の選択が変わります。

予後(治癒の可能性)や治療法は以下の状態によって異なります。
  • がんの病期。
  • 非ホジキンリンパ腫の型。
  • 血液中の乳酸脱水素酵素(LDH)。
  • 血液中のβ-2-ミクログロブリン(ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症)。
  • 患者さんの年齢と全身状態。
  • リンパ腫が初発か再発(再燃)かどうか。
予後は血中のLDH値によっても異なります。

妊娠中の非ホジキンリンパ腫患者さんに対する治療の選択には以下のものが影響します。
  • 患者さんの希望
  • 患者さんの妊娠週齢数
いくつかの非ホジキンリンパ腫は他のタイプに比べ、急速に拡がります。妊娠中に発生するほとんどの非ホジキンリンパ腫は急速進行性です。産後まで急速進行性リンパ腫の治療を延期することは、母親が助かる見込みが低くなります。妊娠中であっても、緊急な治療を勧められることがあります。

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病期

このセクションの要点
  • 成人非ホジキンリンパ腫と診断されたあと、がん細胞がリンパ系内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で諸検査を行います。
  • がんが体内に拡がる方法は3通りあります。
  • 成人非ホジキンリンパ腫の病期は、E期およびS期があります。
  • 成人非ホジキンリンパ腫の病期は以下の通りです。
    • I期
    • II期
    • III期
    • IV期
  • 成人非ホジキンリンパ腫は増殖の速さおよび影響されたリンパ節の場所による用語を用いても名称されます。
  • ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症には標準的な病期分類システムがありません。

成人非ホジキンリンパ腫と診断されたあと、がん細胞がリンパ系内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で諸検査を行います。

がんの種類およびがん細胞がリンパ系内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べるために行われる検査を「病期診断」といいます。病期診断のために行われた検査から得られた情報から、疾患の病期が決定されます。最善の治療計画を立てるためには病期を把握することが重要であり、病期診断のために行われる検査や方法には次のようなものがあります。
様々な全血球数算定検査(CBC):
血液サンプルを採取し、下記の項目を調べる手法です
  • 赤血球および血小板数。
  • 白血球の数と種類。
  • 赤血球中のヘモグロビン(酸素を運ぶ蛋白質)量。
  • サンプルにおける赤血球の構成比率。
血液化学的検査:
身体中の器官、組織によって血液中に放出されるある物質の量を測定するために、血液サンプルを調べる方法です。ある物質の量が異常(正常値よりも高値か低値)である場合、それをつくる器官、組織における疾患の徴候であることがあります。
CTスキャン(CATスキャン):
いろいろな角度から肺、リンパ節および肝臓などの体内の詳細な像を連続的に撮影します。像はX線撮影装置と連動したコンピュータにより作られます。造影剤を静脈内に注入または飲みこむと、臓器や組織がよりはっきり示されます。この方法はまたコンピュータ断層撮影法、またはコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれています。
PETスキャン(陽電子放射断層撮影):
体内にある悪性腫瘍細胞をみつける手法です。少量の放射性核種グルコース(糖)を静脈内に注入します。PETスキャナーで、グルコースが体内のどこで使われているかを撮影します。悪性がん細胞は、正常細胞よりも活発でグルコースを多く吸収することから、像はより明るく映しだされます。
MRI(核磁気共鳴画像法):
磁石、電波、コンピュータを用いて、体内領域の一連の詳細な画像を撮影する方法です。この検査は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれています。
骨髄穿刺および生検:
寛骨または胸骨に針を挿入して骨髄、血液および骨の小片を摘出します。病理医が骨髄、血液および骨を顕微鏡下で観察し、がんの徴候があるかどうかを調べます。

がんが体内に拡がる方法は3通りあります。

がんが体内に拡がる方法は以下のように3通りあります:
  • 組織を透過して、がんが周囲の正常組織に侵入します。
  • リンパ系を透過して、がんがリンパ系に侵入し、リンパ管を経て体内の他の部分に移動します。
  • 血液を透過して、がんが静脈と毛細血管に侵入し、血液を経て体内の他の部分に移動します。
がん細胞が原発部位(初めの腫瘍)から離脱してリンパや血液を経て体内の他の部分に移動すると、別の腫瘍(二次性腫瘍)を形成するかもしれません。この過程を転移と読んでいます。二次性腫瘍(転移性腫瘍)は原発部位の腫瘍と同じタイプのがんです。例えば、もし乳がんが骨に転移するのなら、骨のがん細胞は実際に乳がんのがん細胞です。その病気は骨のがんではなく、転移性乳がんです。

成人非ホジキンリンパ腫の病期は、E期およびS期があります。

成人非ホジキンリンパ腫は、以下のように表されることがあります。
E期:
“E”はリンパ節外を表しており、がんがリンパ節以外の器官または組織内に認められることを意味するか、もしくは主なリンパ節部分に近接した外側の組織にまで拡大しています。
S期:
“S”は脾臓を表しており、がんが脾臓内に認められることを意味します。

成人非ホジキンリンパ腫の病期は以下の通りです。

I期
I期の成人非ホジキンリンパ腫はI期とIE期に分けられます。
I期:
がんが1つのリンパ領域(リンパ節群、扁桃腺および隣接組織、胸腺あるいは脾臓)に認められます。
IE期:
がんがリンパ節の外側にあり、1つの臓器または領域に認められます。
II期
II期の成人非ホジキンリンパ腫はII期とIIE期に分けられます。
II期:
がんが横隔膜より上か下のいずれか一方で2カ所以上のリンパ節群内に認められます(横隔膜とは呼吸を補助し、腹と胸を分ける肺の下にある薄い筋肉のこと)。
IIE期:
がんが横隔膜より上か下のいずれか一方で1カ所以上のリンパ群内に認められます。がんはリンパ節の外側にあり、影響を受けたリンパ節と同じ横隔膜側の1つの臓器または領域に認められます。
III期
III期の成人非ホジキンリンパ腫は、III期、IIIE期、IIIS期、およびIIIE+S期に分けられます。
III期:
がんが横隔膜より上と下の両方のリンパ節群内に認められます。(横隔膜とは呼吸を補助し、腹と胸を分ける肺の下にある薄い筋肉のこと)。
IIIE期:
がんが横隔膜より上と下の両方のリンパ節群内に認められる他、隣接する器官、組織内のいずれか一方のリンパ節の外側に認められます。
IIIS期:
がんが横隔膜より上と下の両方のリンパ節群内に認められる他、脾臓内にも認められます。
IIIE+S期:
がんが横隔膜より上と下の両方のリンパ節群内に認められる他、隣接する器官、組織、および脾臓内に認められます。
IV期
IV期の成人非ホジキンリンパ腫は
  • リンパ領域(リンパ節群、扁桃腺および隣接組織、胸腺あるいは脾臓)ではない1つ以上の臓器に認められ、それらの臓器の近くにあるリンパ節内にも認められることがある、または
  • リンパ領域ではない1つの臓器に認められ、さらに臓器から遠く離れたリンパ節にまで拡がっている、または
  • 肝臓、骨髄、脳脊髄液(CSF)あるいは肺(隣接領域から肺に拡がった以外のがん)に認められます。

成人非ホジキンリンパ腫は増殖の速さおよび影響されたリンパ節の場所による用語を用いても名称されます。

緩徐進行性または急速進行性:
緩徐進行性リンパ腫:
増殖し拡がりの速さが緩やかな傾向があり、症状がほとんどありません。
急速進行性リンパ腫:
急速に増殖して拡がり、重篤な症状を示します。急速進行性成人非ホジキンリンパ腫にはリンパ芽球性リンパ腫、小型非切れ込み核細胞性リンパ腫/バーキットリンパ腫、およびマントル細胞リンパ腫の3種類があります。急速進行性リンパ腫はHIV陽性患者さんにより多く認められます(AIDS関連リンパ腫)。
病変連続性または非連続性:
病変連続性リンパ腫:
がんのリンパ節が互いに隣り合っているリンパ腫です。
病変非連続性リンパ腫:
がんのリンパ節が互いに隣り合ってはいないが、横隔膜の同側にあるリンパ腫です(横隔膜とは呼吸を補助し、腹と胸を分ける、肺の下にある薄い筋肉のこと)。

ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症には標準的な病期分類システムがありません。

ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症の患者さんを現在受け入れているがん臨床試験をNCIの臨床試験リストから確認してください。試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から詳細な研究結果等を知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

再発性成人非ホジキンリンパ腫

再発性成人非ホジキンリンパ腫は治療後に再び生じた(再燃)がんのことをいいます。このリンパ腫はリンパ系または体の他の部位に再発することがあります。緩徐進行性リンパ腫が急速進行性リンパ腫として再発することもありますし、また急速進行性リンパ腫が緩徐進行性リンパ腫として再発することもあります。

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治療法の概要

このセクションの要点
  • 非ホジキンリンパ腫患者さんに対して各種治療法があります。
  • 標準的治療法として以下の4種類が用いられます:
    • 放射線療法
    • 化学療法
    • 標的療法
    • 血漿交換
    • 生物学的療法
    • 経過観察
  • 新しい治療法は現在、臨床試験で有効性を検討中です。
    • ワクチン療法
    • 幹細胞移植併用大量化学療法
  • 臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。
  • がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。
  • フォローアップ検査が必要になるかもしれません。

非ホジキンリンパ腫患者さんに対して各種治療法があります。

非ホジキンリンパ腫患者さんに対して各種治療法が適用されます。標準的治療法(現在用いられている治療法)もあれば、臨床試験において検証されているものもあります。治療法についての臨床試験は、現在行われている治療法の改善やがん患者さんの新しい治療法に対する情報を得るために行われるものです。現時点で標準的とされている治療法よりも新しい治療法の方が良いと示された場合、今度は新しい治療法が標準的治療法になる可能性があります。 臨床試験に参加してみてはどうかと考えてみるのもよいでしょう。いくつかの臨床試験は治療を始めていない患者さんにのみ開かれています。
非ホジキンリンパ腫を患った妊娠女性に対して、胎児を守るため、治療法は慎重に選択されます。 治療法の決定は母親の希望、非ホジキンリンパ腫の病期および妊娠の周齢数に応じて行われます。治療計画は症状、腫瘍および妊娠状態に応じて変更されることがあります。患者さんとそのご家族、そして医療側が一体となって治療法を確定することががんの最善の治療法を選ぶ理想的な姿です。

標準的治療法として以下の6種類が用いられます。

放射線療法
放射線療法は高エネルギーX線やその他の種類の放射線を用いてがん細胞を殺し、成長させないようにするがん治療のことです。放射線療法には2つのタイプがあります。体外照射は体外の機械を用いてがんに放射線を照射する治療法です。体内照射は放射性物質を密封した針、シーズ、ワイヤ、カテーテルをがんの内部またはその近くに直接留置して、がんに放射線を照射する治療法です。成人非ホジキンリンパ腫に対しては外照射が用いられます。放射線療法の方法はがんの種類や病期によって異なります。
妊娠中の非ホジキンリンパ腫患者さんに対しては、できるだけ、胎児へのリスクを避けるため、放射線療法は出産後に行われるべきです。すぐに治療が必要な場合、患者さんは妊娠を継続したまま、放射線治療を選択することがあります。しかし、胎児を守るために使用される鉛では将来がんを引き起こす可能性のある散乱放射線から胎児を保護しきれない場合があります。
化学療法
化学療法は、薬剤を用いてがん細胞を殺すかまたは細胞分裂を停止させることでがん細胞の増殖を停止させるがん治療のことです。口から服用したり、筋肉や静脈内に注入する化学療法では、薬剤は血流を通って全身のがん細胞に影響します(全身療法)。脳脊髄液、臓器、腹部などの体腔に薬剤を直接注入する化学療法では、薬剤は主にこれらの領域中にあるがん細胞に影響します(局所化学療法)。脳まで拡がったある一定タイプの成人非ホジキンリンパ腫を治療するために、CNS予防(脳または脊髄内のがん細胞を殺すために行われる化学療法)が用いられることもあります。化学療法はがんの種類や病期によって異なります。

併用化学療法は2種類以上の抗がん剤を使う治療法です。腫脹や炎症を軽減するため、ステロイド系薬剤が併用されることもあります。

妊娠中の母親が治療する場合、胎児は化学療法にさらされます。いくつかの抗がん剤は胎児に先天異常を引き起こします。抗がん剤は母親を通して胎児に伝わるため、化学療法時には、両者を注意深く観察する必要があります。

詳しい情報については成人非ホジキンリンパ腫に対する承認薬を参照してください。
標的療法
標的療法は、正常な細胞を傷つけずに特定のがん細胞を識別したり攻撃したりする薬剤や他の物質を用いる治療法の1つです。モノクローナル抗体療法は成人非ホジキンリンパ腫を治療するために用いられる標的療法の1つです。

モノクローナル抗体療法は一種類の免疫系細胞から実験室で作成された抗体を用いるがん治療です。これらの抗体はがん細胞上にある物質やがん細胞の増殖を促進する可能性のある正常物質を同定することができます。抗体はこれらの物質に付着してがん細胞を殺すか増殖を阻害あるいは拡散を防ぎます。モノクローナル抗体は注入により投与されます。これらは単独で用いられる他、がん細胞まで薬剤、毒素、または放射性物質を直接運ぶために用いられることもあります。放射性物質が結合したモノクローナル抗体は放射性標識モノクロール抗体と呼ばれています。

プロテアソーム阻害薬は、がん細胞のプロテアソーム作用を遮断しがんの増殖を妨げます。

詳しい情報については成人非ホジキンリンパ腫に対する承認薬を参照してください。
血漿交換
血液中の抗体蛋白が過剰になり血液循環に影響を及ぼすようであれば、血漿交換で過剰な血漿や抗体蛋白を血液中から除去します。この療法では、患者さんの血液を体外に取り出し機械を通して血液細胞から血漿(血液の液体成分)を分離します。病気の原因となる抗体が含まれる患者さんの血漿は体内へ戻しません。健常な方の血漿または薬剤に置き換えた正常な血液細胞を患者さんの血流へ戻します。血漿交換により新しい抗体は形成されません。
生物学的療法
生物学的療法は、がんに対する患者さんの免疫力をつけるために用いられる療法です。生体からまたは人工的に製造した薬剤により、がんに対する患者さんの身体の自然防御能を増強、促進、回復します。この療法は、生物療法、免疫療法ともよばれます。

インターフェロンは、生物学的療法の1つです。がん細胞の分裂を妨げ、腫瘍の成長を遅らせます。
経過観察
経過観察は徴候が現れるまで、または変化がみられるまで治療を行わずに患者さんの状態を慎重に観察することです。

新しい治療法は現在、臨床試験で有効性を検討中です。

このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について述べますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。実施されている臨床試験についての情報はインターネットでNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
ワクチン療法
ワクチン療法は生物学的療法の1つです。生物学的療法は、がんと闘うために患者さんの免疫システムを用いる治療法です。自らの体内でつくられる物質や実験室で作成された物質を用い、患者さん自身の病気に対するもともとの抵抗力を高め、方向づけしたり、回復させたりします。このタイプのがん治療法は生物学的療法、免疫療法とも呼ばれます。ワクチン療法は標的療法の1つでもあります。
幹細胞移植併用大量化学療法
幹細胞移植をともなう大量化学療法とはがん治療によって破壊された造血細胞を置き換えるための方法です。幹細胞(未成熟血液細胞)を患者さんまたはドナーの血液や骨髄から採取し、冷凍保存します。化学療法終了後に、保存しておいた幹細胞を解凍し、注入により患者さんに再び戻します。再注入されたこれらの幹細胞は血液細胞に成長し、体内の血液細胞を回復させます。
臨床試験に参加したいと考える患者さんがいるかもしれません。
何人かの患者さんにおいて臨床試験に参加することは最良の治療選択であるかもしれません。臨床試験はがんの研究過程の一つです。臨床試験は新たな治療法が標準的な治療法より安全で有効であるかを見つけ出すために行います。

がんに対する今日の標準的な治療法の多くは早期の臨床試験を基本にしています。臨床試験に参加する患者さんは標準的な治療を受けるか、初めて新しい治療を受けることになるかもしれません。

また、臨床試験に参加する患者さんは未来のがん治療法の改良を助けます。新しい治療法の臨床試験が有効性を示さなくても、しばしば重要な疑問の答えとなり、研究が前進するのを助けます。
がんの治療を始める前、または始めるか、治療を始めた後に患者さんは臨床試験に参加することができます。
いくつかの臨床試験はまだ治療を受けていない患者さんを含んでいます。他の試験はがんが回復していない患者さんに対する治療を評価します。がんが再発する(再起する)のを止めるか、がん治療の副作用を軽減する新しい方法を評価する臨床試験もあります。

臨床試験は国の多くの地域で行われています。治療法の項での現在の治療法の臨床試験へのリンクを参照してください。それらはNCIの臨床試験リストから取り出されます。
フォローアップ検査が必要になるかもしれません。
がんを診断するために行われた、あるいはがんの病期をみつけるために行われた検査が繰り返されるかもしれません。いくつかの検査は治療がどれぐらいよく効いているかをみるために行われるでしょう。治療を続ける、変更するか止めるかどうかの判断がこれらの検査結果を基に行われるかもしれません。これらはときどき再病期診断と呼ばれます。

いくつかの検査は治療が終わった後に時々継続して行われるでしょう。これらの検査結果は状態が変化したかどうか、またはがんが再発(再起)したかを示すことができます。これらの検査は時々、フォローアップ検査か定期検査と呼ばれます。

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病期別治療法

現在行われている臨床試験の検索結果へのリンクは各治療の項目に記載されています。いくつかのがんの種類や病期については、試験がリストされていないことがあります。リストされていなくても、実施されていると思われる臨床試験については主治医に相談してください。

緩徐進行性のI期および病変の連続するII期の成人非ホジキンリンパ腫

緩徐進行性のI期および病変の連続するII期の成人非ホジキンリンパ腫に対する治療法には次のようなものがあります。
  • がん細胞が認められる領域への放射線療法。
  • 経過観察。
  • 化学療法と放射線療法との併用療法。
  • がん細胞が認められる領域から隣接リンパ節まで含めた放射線療法。
  • 化学療法の併用、非併用下でのモノクローナル抗体療法。
  • 放射線療法で治療できない患者さんの、より進行疾患のための治療。
現在、米国で緩徐進行性のI期の成人非ホジキンリンパ腫および緩徐進行性の病変の連続するII期の成人非ホジキンリンパ腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかNCIのPDQ Cancer Clinical Trials Registryから臨床試験をチェックしてください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

急速進行性のI期および病変の連続するII期の成人非ホジキンリンパ腫

急速進行性のI期および病変の連続するII期の成人非ホジキンリンパ腫に対する治療法には以下のものがあります。
  • がん細胞が認められる領域への化学療法と放射線療法の併用あるいは化学療法のみによる治療。
  • モノクローナル抗体療法およびステロイドを併用した多剤化学療法の臨床試験。放射線療法もまた用いられる場合があります。
現在、米国で急速進行性のⅠ期の成人非ホジキンリンパ腫および病変の連続するⅡ期の成人非ホジキンリンパ腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

緩徐進行性で、病変の連続しないII期/III期/IV期の成人非ホジキンリンパ腫

緩徐進行性で、病変の連続しないII期/III期/IV期の成人非ホジキンリンパ腫に対する治療法は、次のようなものがあります:
  • 症状が現れるまで経過観察を行う。
  • ステロイド併用・非併用下で単剤化学療法。
  • ステロイドを併用した多剤化学療法。
  • 多剤化学療法の併用・非併用下でのモノクローナル抗体療法。
  • 放射性標識モノクローナル抗体療法の臨床試験。
  • II期およびIII期の患者さんのための、がんが認められた領域および隣接するリンパ節への放射線療法。
  • 全身照射(全身への放射線療法)あるいは放射性標識モノクローナル抗体療法併用・非併用下での化学療法のあとに自家または同種幹細胞移植の臨床試験。
  • ワクチン療法併用・非併用下での化学療法の臨床試験。
現在、米国で緩徐進行性で病変の連続しないⅡ期の成人非ホジキンリンパ腫緩徐進行性Ⅲ期の成人非ホジキンリンパ腫あるいは緩徐進行性Ⅳ期の成人非ホジキンリンパ腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

急速進行性で、病変の連続しないII期/III期/IV期の成人非ホジキンリンパ腫

急速進行性で、病変の連続しないII期/III期/IV期の成人非ホジキンリンパ腫に対する治療法には次のようなものがあります。
  • 放射線療法またはモノクローナル抗体療法を併用した多剤化学療法。
  • CNS予防併用多剤化学療法。
  • 再発の可能性のある患者さんに対する自家または同種幹細胞移植の臨床試験。
現在、米国で急速進行性の病変の連続しないⅡ期成人非ホジキンリンパ腫急速進行性のⅢ期成人非ホジキンリンパ腫あるいは急速進行性のⅣ期成人非ホジキンリンパ腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

成人リンパ芽球性リンパ腫

成人リンパ芽球性リンパ腫に対する治療には次のようなものがあります:
  • 多剤化学療法およびCNS予防。
  • 自家または同種幹細胞移植の臨床試験。
現在、米国で成人リンパ芽球性リンパ腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

び漫性小型非切れ込み核細胞性/バーキットリンパ腫

び漫性小型非切れ込み核細胞性/バーキットリンパ腫に対する治療法には次のようなものがあります:
  • 多剤化学療法およびCNS予防。
  • 多剤化学療法の臨床試験。
  • 自家または同種幹細胞移植の臨床試験。
現在、米国で成人バーキットリンパ腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症

ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症に対する治療法には次のようなものがあります。
  • 経過観察。
  • 血漿交換と化学療法。
  • 1種類以上の抗がん剤を用いた化学療法や標的療法とモノクローナル抗体またはプロテアソーム阻害薬との併用療法。
  • インターフェロンによる生物学的療法。
  • 幹細胞移植の臨床試験。
現在、米国でワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

再発性成人非ホジキンリンパ腫

緩徐進行性、再発性成人非ホジキンリンパ腫
緩徐進行性、再発性成人非ホジキンリンパ腫に対する治療法には次のようなものがあります。
  • 1種類以上の薬剤を用いた化学療法。
  • 放射線療法。
  • 症状の軽減とQOLを改善するための支持療法としての放射線療法および/または化学療法。
  • モノクローナル抗体療法。
  • 放射性標識モノクローナル抗体療法の臨床試験。
  • 症状の軽減とQOLを改善するための支持療法としてのモノクローナル抗体療法の臨床試験。
  • 自家または同種幹細胞移植の臨床試験。

急速進行性リンパ腫として再発した緩徐進行性リンパ腫の治療法には次のようなものがあります:
  • 自家または同種幹細胞移植の臨床試験。
  • 多剤化学療法後に放射線療法または幹細胞移植と放射線療法を行う臨床試験法。
  • モノクローナル抗体療法の臨床試験。
  • 放射性標識モノクローナル抗体療法の臨床試験。
現在、米国で緩徐進行性、再発性成人非ホジキンリンパ腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。
急速進行性、再発性非ホジキンリンパ腫
急速進行性、再発性非ホジキンリンパ腫に対する治療法には次のようなものがあります:
  • 幹細胞移植。
  • 多剤化学療法の併用・非併用下でのモノクローナル抗体療法のあとに自家幹細胞移植。
  • 放射性標識モノクローナル抗体療法
  • 自家または同種幹細胞移植の臨床試験。
  • 多剤化学療法後に放射線療法または幹細胞移植と放射線療法を行う臨床試験。
緩徐進行性リンパ腫として再発した急速進行性リンパ腫に対する治療法には次のようなものがあります:
  • 化学療法。
  • 症状の軽減とQOLを改善するための低線量放射線療法による緩和療法。
現在、米国で急速進行性、再発性成人非ホジキンリンパ腫の患者さんを受け入れている臨床試験があるかどうかをNCIのがん臨床試験リストから確認してください。 試験の場所、治療の種類、薬剤名など研究の他の特徴から研究を詳細に知ることが出来ます。臨床試験に関する一般的情報はNCI Web siteから入手可能です。

妊娠中の非ホジキンリンパ腫

妊娠の前期の急速進行性非ホジキンリンパ腫
妊娠前期の3ヵ月間に急速進行性非ホジキンリンパ腫と診断された場合、がん専門医は、治療が始められるように、患者さんに中絶を勧める可能性があります。治療は放射線治療の併用・非併用にかかわらず、化学療法が行われるのが通常です。
妊娠中期および後期の急速進行性非ホジキンリンパ腫
抗がん剤あるいは放射線療法が胎児に影響しないように、可能な限り、治療は早期分娩後まで延期すべきです。しかし、すぐに治療が必要な場合、母親の生存の可能性を増加させるため、がんを治療する場合があります。
妊娠中の緩徐進行性非ホジキンリンパ腫
緩徐進行性(増殖が緩和である)の非ホジキンリンパ腫を患っている女性は、通常、慎重な経過観察をおこない、治療を遅らせることができます。
(2012年09月更新)

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