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MMWR抄訳

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2018/02/09Vol. 67 / No. 5

MMWR67(5):146-148
Outbreak of Fluoroquinolone-Resistant Campylobacter jejuni Infections Associated with Raw Milk Consumption from a Herdshare Dairy — Colorado, 2016

herdshareの生乳摂取に関連したフルオロキノロン耐性Campylobacter jejuni感染のアウトブレイク ― コロラド州、2016年

2016年8月に、地域の公衆衛生当局(LPHA)はコロラド州公衆衛生環境局(CDPHE)に、同一のherdshareの乳製品販売所の生乳(低温殺菌処理されていない牛乳)を摂取した人においてCampylobacter感染の2症例を通知した。コロラド州では、生乳の販売は違法であるが、会員が牛やヤギの群れを共同で購入することができるherdshareプログラムは合法であり、州や地方自治体の規制を受けていない。CDPHEはLPHAと連携して、Campylobacter jejuni感染の確認された12症例と可能性のある5つの症例を同定するためのアウトブレイク調査を実施した。このアウトブレイクでは、確認された症例は、同じherdshareの乳製品販売所の殺菌処理されていない牛乳を摂取した人で、8月1日以降に発症した下痢性疾患で、C.jejuni感染が培養で確認されている場合と定義した。可能性のある症例は、同じherdshareの乳製品販売所からの牛乳を摂取するか、確認された症例との疫学的な関連がある人で、1日以上続いている8月1日以降の下痢発症と定義した。症例の同定を、追跡インタビューによる通常の受動的な報告、地域プロバイダーへのHealth Alert Network放送、すべての共同購入者へ連絡を試みることにより行った。確認された12例の年齢は12~68歳(中央値58歳)、男性は9例であった。罹患期間は3~10日未満で、入院が1例、死亡例はなかった、確認された症例では下痢に加え、発熱(10例)、腹痛または激しい腹痛(8例)、頭痛(8例)、筋肉痛(7例)の報告が多く、嘔吐および出血性下痢は少なかった(各5例、4例)。また、4つの牛乳検体でC. jejuniを検査し、アウトブレイクに疫学的に関連した人から入手し得た分離株を用いて、病原菌同定とパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)解析を実施した。その結果、10例の分離株と生乳検体の2例で、C. jejuni の2つのアウトブレイクPFGEパターン(Sma酵素を使用したPulseNet DBRS16.0008 および Kpn酵素を使用した PulseNet DBRK02.1272または DBRK02.0028)のうちの1つが確認された。National Antimicrobial Resistance Monitoring Systemは、5つの代表的な分離株について抗菌剤感受性試験を実施したところ、すべて、シプロフロキサシン、テトラサイクリン、ナリジクス酸に耐性であった。このアウトブレイクに対して、公的衛生機関は、共同購入者にアウトブレイクについて3回にわたり通知し、乳製品販売所に対し、牛乳配布拠点でのアウトブレイクに関して追加の書面による報告を要求した。共同購入者ではなく、共同購入者から牛乳を譲り受けた人にも感染を検出したことに対応し、LPHAによるプレスリリースが発行された。 さらに、多くの共同購入者は、アウトブレイクを知らない可能性のある非共同購入者に牛乳を分けていると報告した。牛乳検体の結果はC. jejuni陽性であったが、 CDPHEは殺菌なしに乳製品販売所を安全に再開するための基準を作成できなかったため、乳製品販売所の閉鎖および牛乳の流通の停止を行わなかった。しかし、共同購入者は8月1日以降の流通している生乳を廃棄するように求められ、コロラド州の法律は生乳の再流通を禁止していることに注意を促した。安全でないとわかっている製品に関連する管理措置を実施する際の公衆衛生の役割は未だに定義されておらず、州レベルのガイドラインによる支援が必要である。

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