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MMWR抄訳

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2017/12/22Vol. 66 / No. 50

MMWR66(50):1369-1373
Prevalence of Obesity Among Adults, by Household Income and Education — United States, 2011–2014

成人における世帯収入および教育による肥満の有病率 ― アメリカ、2011年~2014年

高所得国と低所得国では違いがあるかもしれないが、所得と教育レベルにより肥満の有病率に差があることを示唆する研究がある。これまでのアメリカのデータの研究では、収入と教育により肥満の有病率に差があることが示されているが、結果は性別および人種/ヒスパニック系により一貫性がなかった。National Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)は、特定の組織に属していない民間人のアメリカの人口の健康状態と栄養状態を監視するために設計された年2回の調査である。CDCはNHANESのデータを使用し、成人(20歳以上)における肥満の有病率を3段階の世帯収入レベル[連邦貧困水準(FPL)の130%以下、130%超~350%以下、350%超]および個人の教育レベル(高校卒業またはそれ以下、大学中退、大学卒業)に基づいて分析した。肥満はBMI(kg/㎡) 30以上と定義した。2011~2014年では、年齢で調整した肥満の有病率は女性で38.3%、男性で34.3%であった。人種別の成人肥満の有病率は、非ヒスパニック系白人(白人)で34.5%、非ヒスパニック系黒人(黒人)で48.1%、非ヒスパニック系アジア人(アジア人)で11.7%、ヒスパニック系で42.5%であった。女性の肥満の有病率は、高収入群(29.7%)で中収入群(42.9%)および低所収入群(45.2%)よりも低かった。このパターンは、白人、アジア人、ヒスパニック系の女性で観察され、白人のみで有意な差があった。黒人女性では、グループ間で有病率に差はなかった。男性の肥満の有病率は、低収入(31.5%)および高収入群(32.6%)で中収入群(38.5%)と比べ低かった。このパターンは白人とヒスパニック系の男性の両方で認められたが、白人では高収入群と中収入群に有意差はなかった。黒人男性では、有病率は高収入群で低収入群よりも多かった。アジア人男性では、収入による有病率に有意な差はなかった。2011~2014年では、肥満の有病率は両性で大学卒業のグループ(女性27.8%、男性27.9%)で大学中退(41.2%、40.0%)および高校卒業またそれ以下(45.3%、35.5%)のグループよりも低かった。同様のパターンを、白人、黒人、ヒスパニック系の女性や、白人男性で認めたが、統計的な有意差はなかった。黒人男性では教育レベルが上がると共に有病率が増加する傾向にあり、アジア人の男女およびヒスパニック系男性では教育レベルによる差はなかった。肥満と所得または教育レベルの関係は複雑で、性別および人種/非ヒスパニック系により異なった。Healthy People 2020の目標である年齢により調整された肥満の有病率30.5%未満への低下と格差の是正を達成するために、さらなる進歩が必要である。

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