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MMWR抄訳

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2017/12/08Vol. 66 / No. 48

MMWR66(48):1318-1326
Update: Influenza Activity — United States, October 1–November 25, 2017

最新情報:インフルエンザ活動性 ― アメリカ、2017年10月1日~11月25日

2017年10月中、アメリカでのインフルエンザ活動性は低かったが、11月の初旬以来、増加し続けている。アメリカWHOおよびNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System laboratoriesの調査では、2017年10月1日~11月25日の期間中に、135,202件の臨床検体のインフルエンザウイルスを検査し、このうち5070件(3.7%)はインフルエンザ陽性で、主にA型が同定された(A型:73.4%、B型:26.6%)。同じ期間に公衆衛生検査機関が調査した結果、8,777検体中、1969件(22.4%)がインフルエンザ陽性(A型:87%、B型:13%)であった。サブタイプを検査したA型ウイルス1696件では、A(H3N2)が90%、A(H1N1)pdm09が10%で、B型ウイルス170件では、B/Yamagata lineageが93.5%、B/Victoria lineageが6.5%であった。2017年10月1日〜11月25日に、新規インフルエンザAウイルスによるヒト感染は5例で、5州(コロラド州、アイオワ州、ミシガン州、ネブラスカ州、オハイオ州)からそれぞれ1例報告された。 これらは、すべて変異ウイルスによる感染(ブタで通常流行するインフルエンザウイルスによるヒトへの感染)で、2例がインフルエンザA(H3N2)vウイルス、2例がインフルエンザA(H1N2)vウイルス、1例がインフルエンザA(H1N1)vウイルスであった。いずれも、本人または世帯内メンバーの豚への曝露があり、また、現在進行中のヒト-ヒト伝播は認めなかった。いくつかのインフルエンザ活動性指標は、この時期に典型的に認められるものより高くなっていた。この期間中に特徴付けられるインフルエンザウイルスの大半は、2017~2018年北半球のワクチン組成のリファレンスウイルスと遺伝的および抗原的に同様であった。これらのデータは、現在流行しているウイルスは重大な抗原連続変異は受けていないが、流行しているA(H3N2)ウイルスは、アメリカでのインフルエンザワクチンの大半を製造するために使用した鶏卵で培養されたA(H3N2)ウイルスと抗原的にあまり似ていないことを示している。2017~2018年にどのインフルエンザウイルスが優勢になるかを予測するのは困難であるが、A(H3N2)ウイルスが優勢であった近年のシーズンでは入院および死亡が多くみられ、ワクチンの有効性は低かった。今までに試験された全てのインフルエンザウイルスは、抗ウイルス薬であるオセルタミビル、ザナミビル、ペラミビルに対して感受性があった。2017年10月1日から11月25日までの間に、アメリカでインフルエンザ様疾患(ILM)のために外来を受診した患者は、Outpatient Influenza-like Illness Surveillance Network(ILINet)において毎週1.3%~2.3%の範囲であったが、11月25日に終了する週では2.3%で、全国基準レベル2.2%を上回っていた。2017年10月1日から11月25日までの間に、合計で566例が検査室で確認されたインフルエンザに関連する入院を報告し、すべての年齢での累積した発生率は人口10万人あたり2.0人であった。2017年11月30日に入手可能なNational Center for Health Statistics(NCHS)のデータに基づいて、2017年11月11日に終了した週(サーベイランス週45)に発生したアメリカの全死亡者数の5.7%は肺炎およびインフルエンザ(P&I)によるもので、同じ時期の流行性閾値(6.5%)を下回っている。10月1日以降、P&Iに起因する死亡率は毎週5.7%から6.2%の範囲で、今シーズンの流行性閾値を超えていない。11月25日現在、2017~2018年シーズン中に検査室で確認されたインフルエンザに関連した小児の死亡が5例報告され、インフルエンザAウイルス[A(H1N1)pdm09が2例、A(H3)が2例、サブタイプ不明が1例]が死亡に関連した。毎年のインフルエンザワクチンは、禁忌のない生後6カ月以上のすべての人に推奨されている。2017~2018年シーズンでは、複数回のインフルエンザワクチン投与が承認および推奨されており、インフルエンザウイルスが循環し、有効期限が切れていないワクチンが入手可能である限り、予防接種は引き続き提供されるべきである。

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