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MMWR抄訳

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2017/10/27Vol. 66 / No. 42

MMWR66(42):1148-1153
Progress Toward Regional Measles Elimination — Worldwide, 2000–2016

地域の麻疹根絶へ向けた進展 ― 全世界、2000年~2016年

2000年に採択された第4回国連ミレニアム開発目標は、2015年までに児童死亡率を2/3に減らす目標を設定し、この目標への進展の指標の1つが麻疹ワクチン接種率である。 2010年に世界保健総会(WHA)は、麻疹防除のための3つのマイルストーン[1) 1歳以上の小児の麻疹含有ワクチン初回投与(MCV1)の定期予防接種率を全国レベルで90%以上、各地区で80%以上へ増加、2)全世界の年間麻疹発生率を人口100万人あたり5未満に減少、3)全世界の麻疹死亡率を2000年の推定値から95%減少]を2015年までに設定した。2012年に、2015年までに4つのWHO地域、および2020年までに5つのWHO地域において麻疹を根絶する目的で、WHOはグローバルワクチン行動計画を承認した。 6つのWHO地域のすべての国が、2020年までに麻疹根絶の目標を採択している。麻疹根絶は、主要な業績評価指標の目標を達成する高品質な監視システムの下で、地域または他の定義された地理的地域において、12カ月間以上にわたり流行性麻疹ウイルスの伝染が存在しない場合と定義されている。今回、以前の報告書を更新し、2000年から2016年にかけての世界的な麻疹管理のマイルストーンおよび地域的な麻疹根絶目標の進展について記述する。MCV1および麻疹含有ワクチンの2回目の投与(MCV2)の定期予防接種による接種率を推定するために、WHOおよびUNICEFは投与記録および194カ国から報告された年間の予防接種率調査からのデータを使用している。2000年~2016年の推定MCV1接種率は72%から85%へ増加したが、2009年以降は増加していない。2012年以降、MCV1接種率はアフリカ地域(72%)、アメリカ地域(92%)、東部地中海地域(77%)では本質的に変わらず、2012年以降、ヨーロッパ地域では95%から93%に低下し、南東アジア地域では2012年以降に84%から87%に増加した。西太平洋地域は、MCV1接種率>95%を達成し(2008年以降)、維持している唯一の地域である。2016年に定期的な予防接種サービスを受けていない2080万人の乳児のうち、53%は出生コホートが大きい6カ国(ナイジェリア、インド、パキスタン、インドネシア、エチオピア、コンゴ民主共和国)であった。2000年から2016年の間に、MCV2を定期予防接種で提供する国の数は98か国(51%)から164か国(85%)に増加し、2016年に4カ国(グアテマラ、ハイチ、パプアニューギニア、東ティモール)がMCV2を導入した。世界のMCV2接種率は、2000年の15%から2016年には64%へと着実に増加した。 2016年には、31カ国で実施された追加予防接種活動(SIA)の33回の予防接種キャンペーン中に、約119百万人が麻疹ワクチン(MCV)の補助的追加接種を受けた。投与された用量に基づいて、SIA接種率は、20(61%)のSIAで95%以上であった。 2000~2016年では、年間の麻疹の発生率は人口百万人あたり145人から19人へ87%減少した。同期間では、年間の推定される麻疹の死亡数は550,100人から89,780人へ84%減少し、麻疹ワクチンは推定で2040万人の死亡を予防した。一方、2015年のマイルストーンは達成されておらず、WHOの1地域のみで麻疹の根絶が確認されている。保健システムへの実質的かつ持続的な追加投資による予防接種率の向上、サーベイランスシステムの強化、プログラムによる行動を促すためのサーベイランスデータの使用、政治的関与の確保、麻疹根絶の目標の認知度の向上に焦点を絞り。国およびそのパートナーによる根絶戦略の実施の改善が必要である。

References

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