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MMWR抄訳

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2017/10/27Vol. 66 / No. 42

MMWR66(42):1140-1143
Rapid Field Response to a Cluster of Illnesses and Deaths — Sinoe County, Liberia, April–May, 2017

疾患および死亡の一群への迅速な現場対応 ― シノエ郡、リベリア、2017年4月~5月

2017年4月25日に、シノエ郡保健チームはリベリア保健省およびNational Public Health Instituteにシノエ郡での8例の死亡を含む14例の未知の疾患を通告した。4月26日にはリベリアの国家的な迅速対応チームおよびCDC、WHO、African Field Epidemiology Network (AFENET)からの疫学者が、郡主導の対応を支援するために展開された。多面的な対応は、疫学/監視とデータ管理、症例管理、感染予防と制御、臨床検査、社会的動員と健康促進、心理社会的アプローチ、死体管理から構成されていた。疫学調査は、すべての症例を特定し、連鎖および潜在的な曝露の解明を目的とした。患者間で報告された症状に基づいて、症例は、シノエ郡に居住または訪問した患者において、2017年4月10日以降に頭痛、嘔吐、精神錯乱、衰弱のいずれかを2つ以上含む症状を発症した場合と定義された。シノエ郡における調査の過程では、27例が確認され、女性は16例(59%)、平均年齢は19歳(10~54歳)であった。このアウトブレイクは、4月21日から22日に行われた葬儀への出席に関連しているとの仮説が立てられた。ケース患者とコントロール(無症候性の葬儀参加者およびコミュニティメンバー)間の曝露の確率を比較するために症例対照研究を行った結果、曝露との関連は統計学的に有意であった。推論分析では、症例は通夜に出席する傾向がコントロールよりも22倍高かった。臨床試験では、症例由来の生物学的標本から髄膜炎菌が確認された。さらに、追加の症例やリスクにさらされている人を特定するために、コミュニティおよび保健医療施設のアクティブな症例検索と監視の強化が開始された。27例の症例に加えて、葬儀出席者60人と症例との接触者152人が確認され、毎日監視された。疾患の病因が当初は不明であったため、医師は各患者の症状および理学的検査所見に基づいて支持療法を行った。感染症の予防と管理の基準およびプロトコルは、医療施設で強化され、コミュニティおよび入国地点で推進された。社会動員と健康促進チームは、意識を高め、噂を払拭し、地域社会の抵抗を克服するために、地域および宗教指導者を巻き込んだ。西アフリカにおける2014年~2015年のエボラウイルス病のアウトブレイクにより、既に脆弱なリベリアの保健システムは打撃を受け、国がアウトブレイク抑制の効果的な対応を開始するのに数か月を要した。その後、リベリアの保健システムの強化のために、多大な努力がなされている。今回の髄膜炎菌アウトブレイクに対する迅速かつ効率的な現場対応は、広範な流行を防止するための適切な措置の実施をもたらし、リベリアにおける公衆衛生およびアウトブレイクへの対応能力の向上を反映している。

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