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MMWR抄訳

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2017/04/07Vol. 66 / No. 13

MMWR66(13): 359-365
Surveillance Systems to Track Progress Toward Polio Eradication — Worldwide, 2015–2016

ポリオ撲滅に向けた進展を追跡するサーベイランスシステム ― 全世界、2015年~2016年

2011年~2016年に野生型ポリオウイルス(WPV)または循環ワクチン由来ポリオウイルス(cVDPV)が報告されたWHOアフリカ地域20カ国および東地中海地域6カ国、さらに2014~2015年にエボラウイルス疾患(Ebola)のアウトブレイクが発生した3カ国(ギニア、リベリア、シエラレオネ)におけるポリオウイルスのサーベイランスシステムの2015~2016年データの分析結果を報告する。WHOアフリカ地域47カ国全体における急性弛緩性麻痺(AFP)症例は2016年に32,250例、2015年に26,052例が報告されている。WPV1症例は2015年には報告はなく、2016年はナイジェリアから4例報告され、cVDPV症例は2015年に18例[2型:8例(ナイジェリア:1例、ギニア:7例)、1型:10例(すべてマダガスカル)]、2016年に1例(2型、ナイジェリア)が報告されている。サーベイランス評価対象の20カ国のうち、国のサーベイランス指標[非ポリオAFP(NPAFP):15歳未満の小児10万人あたり2例/年以上、AFP症例の80%以上の便検体を採取]をともに満たす国は2016年が12カ国、2015年が10カ国であり、Ebola発生国では2015年はギニアのみがNPAFP指標を満たし、また、リベリアのみが便採取指標を満たし、2016年は3カ国すべてがNPAFP率2以上を満たしたが、便採取率80%以上はギニアのみが満たした。東地中海地域21カ国全体におけるAFP症例は2015年に13,215例、2016年に15,956例が報告されている。アフガニスタンにおけるWPV1の症例は2015年が20例、2016年が13例、パキスタンでは2015年が54例、2016年が20例であり、2型cVDPV症例はパキスタンにて2015年に2例、2016年に1例が報告されている。サーベイランス評価対象の6カ国は、すべて2015年、2016年ともに両方のサーベイランス指標を満たしていた。環境サーベイランスはWPV伝播を認めない34カ国(うちアフリカ大陸:9カ国)でも実施されており、アフガニスタン、パキスタン、ナイジェリアの3カ国では検体の採取場所が21カ所(2011年末)から138カ所(2017年2月)に増加している。WPV1陽性検体はナイジェリアでは2014年5月以降検出されず、アフガニスタンでは2015年はすべての州(5州)にて検出されたが、2016年は2郡(ヘルマンド州、ナンガルハール州)のみであった。パキスタンにおけるWPV1陽性率は2015年の19.6%(86/439)から2016年には10.6%(69/648)に低下している。また、Global Polio Laboratory Networkは2015年に192,250、2016年に220,920の便検体を検査し、WPV1は2015年が74例、2016年が37例のAFP症例から検出され、cVDPVは2015年が33例、2016年が11例から検出されている。ナイジェリアでは2016年、West Africa B1(WEAF-B1)遺伝子型のウイルスが検出され、パキスタンおよびアフガニスタンではSouth Asia(SOAS)型のみが検出されているが、2016年に単離されたWPV1の遺伝子多様性は低下している。

References

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