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MMWR抄訳

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2017/03/17Vol. 66 / No. 10

MMWR66(10):278-281
Investigation of Salmonella Enteritidis Outbreak Associated with Truffle Oil — District of Columbia, 2015

トリュフオイルに関連したSalmonella Enteritidisアウトブレイクの調査 ― ワシントンDC、2015年

2015年9月8日にDistrict of Columbia Department of Health(DCDOH)は、ワシントンDC (DC)にあり、アメリカに多店舗展開もしているレストラン(レストランA)で食事後に胃腸疾患になった人から連絡を受けた。同日中に地域の救急部門から、8月30日から9月5日の間にレストランAにて食事をし、胃腸疾患を発症した4例がDCDOHに通告された。2例では便検体でSalmonella D群が確認された。9月9日夜には、地方紙の記事がレストランAに関連するアウトブレイクの可能性を取り上げた。DCDOHによる調査の結果、7月1日から9月10日の間にレストランAで食事後に胃腸疾患を発症した159例を確認した。DCDOHは胃腸疾患に関連する食品を同定するために、ケースコントロール研究を実施し、9月9日から10月28日にレストランAで食事した254例[確定例/ほぼ確実症例(症例):159例、対照被験者(対照):95例]を調査した。発症の90%が8月31日~9月10日に生じていた。症例は、DCまたは11州の居住者で、多くの人がレイバー・デーの週末にDCを訪れていた。症状の情報を入手できた153例では、下痢が93%、疝痛が84%、悪寒が69%、頭痛が67%、悪心が65%、発熱が54%報告された。また、症例(155例)と対照(88例)とで消費した食品を比較した。その結果、6品目が症例と有意に関連し、このうち3品目(ビーフカルパッチョ、トリュフコロッケ、トリュフリゾット)にトリュフオイルが含まれていた。この3品目を含むトリュフオイルを含有する品目を一つに統合した結果、トリュフオイルを含有する品目の消費は症例(89%)と対照(57%)とで有意差を認めた。9月9日にこれまでの苦情に対応してレストランの定期検査を実施し、複数の食品安全基準違反は認めたが、閉鎖の根拠はなかった。アウトブレイクの調査の一部として2回目の査察を実施し、9月10日~14日に食品サンプルを採取した。また、DC Public Health Laboratory(DCPHL)および州の公衆衛生検査室は臨床検体からの分離株のパルスフィールドゲル電気泳動検査(PFGE)を実施し、パターン結果をPulseNetにアップロードした。DCPHLがトリュフ・フライをPCR法により試験した結果はSalmonella陽性であったが、確認試験中にSalmonellaは分離されなかった。その他のすべての食品および環境検体は陰性で、感染経路の同定調査では、汚染源は確認できなかった。報告された症例中、41例(客40例、従業員1例、26%)から便検体が採取され、すべてがアウトブレイクのSalmonella Enteritidis株のPFGEパターンであった。アウトブレイクが懸念されたため、レストランは9月10~15日の間、営業停止となった。以上、公衆衛生当局および消費者は、トリュフオイルにSalmonella Enteritidisアウトブレイクの汚染源の可能性があることを認識しておく必要がある。

References

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