一般財団法人 国際医学情報センター 信頼できる医学・薬学・医療情報を適切に提供することによって健康社会に貢献します。

一般財団法人 国際医学情報センター

IMICライブラリ IMIC Library

ホームIMICライブラリMMWR抄訳2017年(Vol.66)悪性中皮腫の死亡数 ― アメリカ、1999~201・・・

MMWR抄訳

rss

2017/03/03Vol. 66 / No. 8

MMWR66(8):214-218
Malignant Mesothelioma Mortality — United States, 1999–2015

悪性中皮腫の死亡数 ― アメリカ、1999~2015年

悪性中皮腫はアスベスト繊維および伸張性の鉱物粒子(EMP)への職業的および環境的な吸入曝露に関連する新生物で、悪性中皮腫診断後の生存期間の中央値は約1年である。初回の原因となる曝露から悪性中皮腫形成までの潜伏期間は、通常20~40年で、71年の場合もある。アスベスト繊維およびEMPへの有害な職業的曝露はさまざまな工業的過程で発生し、採掘、機械加工、製造、造船、修繕、建築が含まれる。アメリカでの工業用のアスベストへの現在の曝露は、圧倒的にアスベストを含む古い建造物の保守および修繕中に発生している。悪性中皮腫に関する情報を更新するために、CDCは1999~2015年の毎年の死因記録を分析した。アメリカでは1999~2015年の間に、根本的な死因または死亡の一因として死亡診断書に言及された悪性中皮腫による死亡は合計で45,221が報告され、1999年の2,479例から2015年では2,597例へ増加した。一方、同じ時期の年齢で調整された悪性中皮腫の人口百万人あたりの年間の死亡率は、1999年の13.96例から2015年の10.93例へ21.7%減少している。同じ時期の州ごとの年齢で調整された悪性中皮腫の死亡率は、メイン州とワシントン州で人口百万人あたり20例を超過(各22.06例、20.10例)した。悪性中皮腫による死亡は、男女とも85歳以上、白人、黒人、アジア人、太平洋諸島の住民をはじめとする人種およびすべての民族で増加した。1999年、2003年、2004年、2007年の間に23州の居住者に発生した1900例の悪性中皮腫の死亡のうち、1830例の産業および職業データが利用可能であった。207の産業および274の職種のうち、悪性種皮腫の特定死因死亡比が有意に上昇したのは11産業および17職種で、産業では造船および小型船舶の建造および修繕、石油精製、工業および多方面の化学薬品、職業では断熱等の施行者、化学技師、配管工/スチームパイプ取り付け作業員で最高値であった。規制措置およびアスベストの使用の低下にもかかわらず、年間の悪性中皮腫による死亡は未だに発生している。悪性中皮腫による持続的な死亡の発生は、アスベスト繊維および原因となるEMPへの曝露の持続的な予防対策および現在進行している経時的傾向の監視の必要性を示している。

References

  • Lemen RA. Mesothelioma from asbestos exposures: epidemiologic patterns and impact in the United States. J Toxicol Environ Health B Crit Rev 2016;19:250–65. <http://dx.doi.org/10.1080/10937404.2016.1195323>
  • Lanphear BP, Buncher CR. Latent period for malignant mesothelioma of occupational origin. J Occup Med 1992;34:718–21.
  • National Institute for Occupational Safety and Health. Current intelligence bulletin 62. Asbestos fibers and other elongate mineral particles: state of the science and roadmap for research. Cincinnati, Ohio: US Department of Health and Human Services, CDC, National Institute for Occupational Safety and Health; 2011. <https://www.cdc.gov/niosh/docs/2011-159/pdfs/2011-159.pdf>
  • Nicholson WJ, Perkel G, Selikoff IJ. Occupational exposure to asbestos: population at risk and projected mortality—1980–2030. Am J Ind Med 1982;3:259–311. <http://dx.doi.org/10.1002/ajim.4700030305>
  • Bang KM, Mazurek JM, Storey E, Attfield MD, Schleiff PL, Wassell JT. Malignant mesothelioma mortality—United States, 1999–2005. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2009;58:393–6.
  • Martonik JF, Nash E, Grossman E. The history of OSHA’s asbestos rule makings and some distinctive approaches that they introduced for regulating occupational exposure to toxic substances. AIHAJ 2001;62:208–17. <http://dx.doi.org/10.1080/15298660108984624>
  • Carlin DJ, Larson TC, Pfau JC, et al. Current research and opportunities to address environmental asbestos exposures. Environ Health Perspect 2015;123:A194–7. <http://dx.doi.org/10.1289/ehp.1409662>
  • Gordon RE, Fitzgerald S, Millette J. Asbestos in commercial cosmetic talcum powder as a cause of mesothelioma in women. Int J Occup Environ Health 2014;20:318–32. <http://dx.doi.org/10.1179/2049396714Y.0000000081>
  • Lilienfeld DE, Mandel JS, Coin P, Schuman LM. Projection of asbestos related diseases in the United States, 1985–2009. I. Cancer. Br J Ind Med 1988;45:283–91.
  • Price B, Ware A. Mesothelioma trends in the United States: an update based on Surveillance, Epidemiology, and End Results Program data for 1973 through 2003. Am J Epidemiol 2004;159:107–12. <http://dx.doi.org/10.1093/aje/kwh025>

このコンテンツに「いいね」する

ページトップへ

一般財団法人 国際医学情報センター

〒160-0016 
東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館
TEL:03-5361-7080 (総務課)

WEBからのお問い合わせ

財団や各種サービスについてのお問い合わせ、お見積もりのご依頼、
サービスへのお申し込みはこちらをご覧ください。

お問い合わせ