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MMWR抄訳

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2016/11/04Vol. 65 / No. 43

MMWR65(43):1195-1199
Progress Toward Poliomyelitis Eradication — Afghanistan, January 2015–August 2016

ポリオ根絶に向けた進展 ― アフガニスタン、2015年1月~2016年8月

2015年では、世界中で野生型ポリオウイルス(WPV)の症例は74例のみが報告され、これまで報告された中で最も低い数字となった。報告された症例はすべてWPV1(WPV1)で、WPV型で唯一伝播しており(WPV2型は根絶)WPV3型は201211月から検出されていない。2015年のアフガニスタンでは、WPVの検出は2014年から減少しており、2016年の観察された傾向はウイルスの伝播は少数の地域に限定されている。一方、2016年末までのWPVの流行性伝播の遮断に対応するための国のPolio Eradication Initiative(PEI)の能力についての懸念が表明されている。アフガニスタンの乳児における3回の経口ポリオウイルス・ワクチン(OPV3)の定期予防接種率は、推定で、2014年の75%から2015年に77%に増加した。生後623カ月の小児間の非ポリオ急性弛緩性麻痺(NPAFP)症例において、定期予防接種を介してOPV3回以上接種した割合は、2015年では65%で、地域別では40(南部)88(北部バダフシャーン州)であった。定期予防接種または定期外補充予防接(SIA)を介しOPVを全く接種していないNFAFPの生後623カ月の集団は、2015年では国内の約1%であった。国の東部および北東部地域では治安上の悪化から、地域の子供たちへの到達およびワクチン接種能力が相当に限定されている。さらに、アフガニスタンとパキスタン相互の頻繁な集団移動により、WPV1の国境を挟んだ伝染が継続している。国家的PEISIAの質の改善策を講じているが、アクセス可能な地域に居住している相当数の小児がSIAの機会を逃しており、国内の多くの地域で定期予防接種は依然として次善の策である。アフガニスタンのWPVI症例は2015年中では20例が報告されたのに対し、2014年中では28例で、20161月~8月では8例が報告されたのに対し、2015年の同時期では9例であった。20151月~20168月に分離されたWPV1の遺伝的パターンは、クナル州、カンダハル州、ヘルマンド州をはじめとする流行性伝播地域内の限局した流行、およびアフガニスタン東部地域とパキスタン北西部間の地域間の国境を挟んだ流行のエビデンスを示している。アフガニスタンでは、WPV3型または伝播性のワクチン由来ポリオウイルスに起因するポリオ症例は、それぞれ20104月および20133月以来検出されていない。アフガニスタンでのポリオウイルス伝染の遮断を達成するためには、20162017年の組織的に実践されるポリオ根絶のためのNational Emergency Action Planが重要である。これには、SIAおよび定期予防接種サービスの質の改善、PEIリーダーと地方自治体間の継続的な対話の確立、安全性に問題がある、およびアクセス不能の地域の小児に到達するための革新的戦略の導入、ポリオワクチン接種の国境を挟んだ調整およびパキスタンと一体になった調査活動の強化が必要である。

References

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