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MMWR抄訳

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2016/05/20Vol. 65 / No. 19

MMWR65(19):495-499
Binational Dengue Outbreak Along the United States–Mexico Border — Yuma County, Arizona, and Sonora, Mexico, 2014

アメリカとメキシコの国境に沿った二国間におけるデング熱のアウトブレイク ― アリゾナ州ユマ郡、メキシコのソノラ州、2014年

デング熱は、デングウイルス(DENV)によって引き起こされる急性熱性疾患であり、DENVはヤブ蚊(Aedes)によって伝播される。2007~2013年、アリゾナ州におけるデング熱症例数は年間3~10例で、全例が旅行関連症例であった。2014年9~12月、アリゾナ州住民93例の旅行関連症例が報告され、そのうち70例(75%)はユマ郡で発生した。ユマ郡はメキシコのソノラ州サン・ルイス・リオ・コロラド市に接し、同市では2014年9月に初発例が報告されたデング熱のアウトブレイクが発生している。両アウトブレイクの関連を調査するため、両地における受動的サーベイランスのデータを精査した。2014年9~12月、サン・ルイス・リオ・コロラド市において52例の感染例が確診され、11例(21%)が入院し、死亡例はなかった。ユマ郡においては10月18日~12月5日に70例が確診され、そのうち37例(53%)が入院し、死亡例はなく、60例(86%)には発症前14日以内にメキシコへの旅行歴があった。RT-PCR法による検査では、両地の患者からDENV-1型のみが検出された。ユマ郡においては、未報告症例の確認と局地的伝播のリスク評価のため、2014年12月15~19日および2015年1月15~16日に、デング熱と検査室確診された患者世帯から半径50メートル以内の世帯において聞き取り調査および採血を行った。調査に協力した39世帯194名のうち152名(78%)は、調査前3カ月間にメキシコへの旅行歴があった。また、血清を提供した161名のうち4名(2%)からDENV IgM抗体が検出された。4名全員が調査前3カ月間にメキシコへ旅行しており、うち1名は最近において熱性疾患があったことを報告した。さらに、105世帯における昆虫学的評価の結果、住居100戸あたり24個の貯水容器にネッタイシマカ(Aedes aegypti)のコロニーが確認された。このコロニー形成率の高さと、メキシコへの旅行頻度の高さから、ユマ郡におけるDENVの地域的伝播リスクが高いことが明らかになった。ソノラ州およびアリゾナ州の公衆衛生当局は、引き続き協力してデング熱サーベイランスと防蚊対策に関する住民の教育を行うべきである。また、アメリカとメキシコの国境地域の医療関係者は、患者の急性熱性疾患に対しデング熱を疑い、当局に報告すべきである。

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