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MMWR抄訳

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2016/02/26Vol. 65 / No. 7

MMWR65(7):175-177
Outbreak of Foodborne Botulism Associated with Improperly Jarred Pesto — Ohio and California, 2014

瓶詰めが不適切であったバジルソースに関連した食品由来ボツリヌス症のアウトブレイク ― オハイオ州およびカリフォルニア州、2014年

2014年7月28日、オハイオ州シンシナティ市衛生局は、食品由来ボツリヌス症疑い2例の報告を受けた。2例はともに女性で、同じ病院に12日の間隔を開けて入院した。患者Aは7月15日に喉の痛みを訴え受診し、翌日、嚥下困難や構音障害を来たし入院、7月19日には球症状の悪化から呼吸不全のため神経科ICUにて挿管した。患者Bは7月16日に喉の痛みを、さらに嚥下痛および嚥下困難や腹痛を訴え他院の救急外来を受診、7月27日に患者Aの入院する病院の神経科ICUに入院した。そこで2例がルームメイトであることが判明し、7月13日の午後8時半頃に食事を共にし、類似の神経症状を呈したことから、医療者がボツリヌス症を疑い、市衛生局に報告したものである。患者Bは抗毒素治療を受け、両例ともに退院した。衛生局の疫学調査により、2例が共に食した料理は焼いた鶏胸肉、茹でたパスタ、蒸し野菜、松の実入りバジルソースであることが判明した。7月28日に調査官が料理の食べ残しと未開封の瓶詰めバジルソースを回収し検査に出したところ、バジルソースパスタからELISA法にてボツリヌスB型毒素が、培養にて同毒素産生性クロストリジウム属菌が、PCR法にて同毒素遺伝子が検出された。バジルソースは2014年5月にA社のカリフォルニア州サン・クレメンテの農場にて患者Aの家族が購入したものであった。A社の環境調査により、食品の生産工程において適切な酸性化および加圧処理がなされておらず、またA社は密封瓶詰め製品を含む缶詰製品の商業的販売許可を得ていないことが判明した。7月30日、A社は自主的に全ての瓶詰め製品のリコールを発表し、カリフォルニア州公衆衛生局はA社の瓶詰め製品の摂食に関する警告を発出した。近年、地方の農場で生産された新鮮な食品に対する消費者の要求は高まっている。保存食の生産販売業者は食品の安全基準を遵守しなければならないが、消費者および公衆衛生担当者も、不適切な保存食品が有するリスクについて知識を得る必要がある。

References

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