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MMWR抄訳

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2015/12/11Vol. 64 / No. 48

MMWR64(48):1337-1341
Syringe Service Programs for Persons Who Inject Drugs in Urban, Suburban, and Rural Areas — United States, 2013

都市、近郊、地方における注射薬物使用者に対するシリンジサービスプログラム ― アメリカ、2013年

アメリカのヒト免疫不全ウイルス(HIV)予防において、注射薬物使用者(PWID)におけるHIV感染率を低下させることが重要な要素の一つとなっている。PWID間の推定HIV発生率は1990~2006年の間に約80%減少し、最近のデータでは複数の地域でさらに減少している。また、PWID間のC型肝炎ウイルス(HCV)感染を予防するためのリスク減少プログラムの有効性についての研究結果はHIVほど着実ではないが、HIV予防のために目標となるリスク減少の取り組みが実行されたアメリカの地域では、1992~2005年の間にHCV感染の発生は顕著に減少している。シリンジサービスプログラム(SSP)はPWIDのためのこれらのリスク減少の取り組みの有効な構成要素の一つであるが、少なくてもPWIDの半数は大都市圏外に居住していると推測される。最近のインディアナ州スコット群でのHIVアウトブレイクおよびアメリカ全土にわたる多数の地域での新興のHCV流行から、地方および近郊地域でのPWID間の感染予防サービスの限定された範囲が注目されている。今回、アメリカのSSP調査からのデータをまとめ、プログラムの特性を都市化の程度により比較する。2014年3月現在、2013年にアメリカでは204のSSPが実施されており、このうち、 American Syringe Exchange NetworkおよびMount Sinai Beth Israel(ニューヨーク市 ニューヨーク州)により実施された2013年の調査に参加した153(75%)のSSPのデータを分析した。SSPの数は西部および北東部で多く、南部で少なかった。全国的に、SSPの所在地は、地方が20%、近郊が9%、都心が69%であった。地方のSSPでは近郊および都心と比べ交換したシリンジ数がなく、地方で270万本、近郊で440万本、都心で3150万本であった。SSPの年間の予算はシリンジの交換数と比例し、公的資金を受け取っているSSPのパーセンテージは同等であった。SSPの参加者は男性が多く、地方および近郊と比較して、都心のSSPではアフリカ系アメリカ人およびヒスパニック系の参加者の占める割合が多く、白人の参加者が少なかった。すべての所在地で、注射薬はヘロインが最も使用された。所在地に関係なく大半のSSPは2回目の交換を奨励し、HIVのカウンセリング(地方:87%、近郊:71%、都心:90%)およびHCV試験(地方:67%、近郊:79%、都心:78%)を提供した。HCVに関連したケアおよび治療のための照会追跡システムを持っているSSPは、地方:33%、近郊:43%、都心:44%であった。オピオイドの過剰摂取の回復のためのナロキソンの配布は、地方のSSP(37%)で近郊(57%)および都心(61%)のプログラムよりも少なかった。PWID間のHIVの減少およびHCV伝染の予防を継続するために、州および地方の管轄区は、地方および近郊地域でのPWID集団のためにSSPをはじめとする有効な予防プログラムの拡大を考慮すべきである。

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