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MMWR抄訳

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2015/09/04Vol. 64 / No. 34

MMWR64(34):940-943
Enterovirus and Human Parechovirus Surveillance — United States, 2009–2013

エンテロウイルスおよびヒトパレコウイルスの調査 ― アメリカ、2009~2013年

エンテロウイルス(EV)およびヒトパレコウイルス(HPeV)は小型の非エンベロープRNAウイルスで、ヒトにおいては様々な臨床症状の原因となるピコルナウイルス科に属する。これらのウイルスに感染した人の多くは無症状か、または軽症の呼吸器感染症、ヘルパンギナ、手足口病などを呈する。EVおよびHPeVに関連したより重症な症状としては、急性弛緩性麻痺、髄膜炎、脳炎、心筋炎、敗血症が出現する。新生児および乳幼児は年長児または成人と比べ、感染および重症の臨床転帰のリスクが高い。2015年8月現在、合計で16のHPeV型および118のEV型(ヒトへの感染が知られているA、B、C、D型)が同定されており、疾患スペクトルはウイルス型間で異なった。2009~2013年のアメリカにおけるEVおよびHPeVの流行の傾向を把握するために、CDCはNational Enterovirus Surveillance System(NESS)およびNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System(NREVSS)を介して報告された症例を分析した。2009~2013年にEVおよびHPeVを検査した2,532例の2,724検体がNESSへ報告され、毎年の検体数の範囲は392件(2011年)~870件(2012年)であった。性別および年齢の報告があった1,763例のうち男性は56.2%で、最も多い年齢グループは1歳未満の小児(687例、39.0%)および1~4歳の小児(387例、22.0%)であった。EVおよびHPeVが検出された2,548件のうち、ウイルス型は1,819件(71.4%)で報告された。流行している個々のウイルス型の頻度は年々変動し、エコーウイルス18型のみが少なくても5年間中4年で毎年5%以上検出された。5年間の期間で最も多く検出されたのはコクサッキーウイルス(CV)A6(223件、12.3%)、HPeV3(223件12.3%)であった。2009~2013年に検出されたCVA6の大半(188件、84.3%)は、2012年に発生した。NESSは、HPeV3を2010年、2012年、2013年に検出し、93.7%は調査期間にHPeVの定期検査を実施したミズーリ州の専門治療小児病院を受診した症例であった。2型ワクチン由来のポリオウイルスは、既に報告されているように、2009年に1例検出された。NREVSSではNESSと異なりHPeVのデータは収集せず、検査した検体の総数および陽性数を収集し、ウイルス型および症例レベルのデータは記録していない。NREVSSでは、2009~2013年にEVを腸内検体からのウイルス単離(37州の93の研究室、273,559件)およびRT-PCR法(31州の86研究室、152,446検体)により検査した結果、陽性は各2,358件(0.9%)および18,006件(11.8%)であった。多くの年で、陽性の割合は3月~6月に増加し、11月または12月に減少した。EVおよびHPVの調査データは、個々のウイルス型の流行パターンの決定、エンテロウイルス疾患の傾向の解明、アウトブレイクの認識の支援、新規の診断検査および治療法の開発に役立つと考えられる。

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