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MMWR抄訳

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2015/09/04Vol. 64 / No. 34

MMWR64(34):929-934
West Nile Virus and Other Nationally Notifiable Arboviral Diseases — United States, 2014

ウエストナイルウイルスと国の届出対象である他のアルボウイルス性疾患 ― アメリカ、2014年

節足動物媒介性ウイルス(アルボウイルス)は、ウイルスを保有した蚊やマダニの刺咬によってヒトに伝播される。アメリカで発生するアルボウイルス性疾患の原因はウエストナイルウイルス(WNV)が最も多いが、他にも複数のアルボウイルスが一過性の症例または季節性アウトブレイクの原因となる。本報告は、2014年にArboNETを通じてCDCに報告された届出疾患のうち、デング熱を除くアルボウイルス性疾患についてまとめたものである。2014年、CDCはアラスカ州、デラウェア州、ロードアイランド州、バーモント州を除く568郡から2,327例のアルボウイルス性届出疾患の報告を受け、そのうち1,453例(62%)が神経侵襲性疾患であった。内訳は、WNV 2,205例(95%)、ラクロスウイルス80例、ジェームスタウンキャニオンウイルス11例、セントルイス脳炎ウイルス10例、ポワッサンウイルス8例、東部ウマ脳炎ウイルス8例、非特定カリフォルニア血清群ウイルス5例であった。WNV 2,205例は42州およびワシントンDCの503郡から報告があった。症例の90%が7~9月に発症し、発生のピークは8月後半であった。1,589例(72%)が入院し、97例(4%)が死亡した。そのうち1,347例(61%)が神経侵襲性疾患(脳炎、髄膜炎、急性弛緩性麻痺およびその他の神経症状)であった。神経侵襲性症例のうち1,294例(96%)が入院し、87例(6%)が死亡した。WNVの総罹患率は人口10万人あたり0.42で、カリフォルニア州(561例)、テキサス州(253例)、アリゾナ州(80例)の3州からの報告が全症例数の3分の2を占めた。ラクロスウイルス80例は9州から報告され、73例(91%)が7~9月に発症した。76例(95%)が神経侵襲性疾患であった。症例の年齢中央値は8歳で、72例(90%)が18歳未満であった。79例(99%)が入院し、3例(4%)が死亡した。ジェームスタウンキャニオンウイルス11例は4州から報告され、6例が神経侵襲性疾患であった。7例が入院し、死亡例はなかった。セントルイス脳炎ウイルス10例は5州から、ポワッサンウイルス8例は4州から、神経侵襲性疾患はそれぞれ6および7例で、全例が入院し、死亡例はなかった。東部ウマ脳炎ウイルス8例は5州から報告され、全例が神経侵襲性疾患で入院し、2例が死亡した。アメリカでは毎年、WNVを初めとしたアルボウイルス性疾患症例が相当数発生する。継続的なサーベイランスに基づく予防努力が必要である。

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