一般財団法人 国際医学情報センター 信頼できる医学・薬学・医療情報を適切に提供することによって健康社会に貢献します。

一般財団法人 国際医学情報センター

IMICライブラリ IMIC Library

ホームIMICライブラリMMWR抄訳2015年(Vol.64)流行地ではない州におけるコクシジオイデス症 ― ミ・・・

MMWR抄訳

rss

2015/06/19Vol. 64 / No. 23

MMWR64(23):636-639
Coccidioidomycosis in a State Where It Is Not Known To Be Endemic — Missouri, 2004–2013

流行地ではない州におけるコクシジオイデス症 ― ミズーリ州、2004~2013年

コクシジオイデス症(または渓谷熱)はCoccidioides属の真菌による全身性疾患であり、アメリカ南西部、メキシコおよび中央/南アメリカが流行地域である。CDCには1998~2011年、コクシジオイデス症の症例は国内28州およびワシントンDCから報告されているが、うち97%はアリゾナ州またはカリフォルニア州の症例であった。コクシジオイデス症の流行地 (テキサス州を除く)における年齢補正発症率は1998年にて10万人あたり5.3、2011年は42.6と約8倍に増加し、流行していない地域からの報告数は1998年:6例、2011年:240例であった。Missouri Department of Health and Senior Servicesの2004年~2013年のサーベイランスデータによると、ミズーリ州におけるコクシジオイデス症は計93例、発症率は2004年にて10万人あたり0.05、2013年には0.28と有意に増加、症例の年齢中央値は58(19~94)歳、発症日の明らかな51例(55%)における発症から診断までの日数は25(3~304)日であった。診断は真菌培養(31%)または補体結合反応(30%)により行われ、入院は43例(46%)であった。抗真菌薬は29例に投与され(フルコナゾールが最多)、8例(8.6%)が死亡した。症例は州内全域に分布し、45例(48%)は流行地へ旅行していたが、24例(26%)には旅行歴はなく、24例(26%)は不明であった。旅行歴のある症例では、21/45例が培養検査またはPCR検査陽性であり、旅行歴のない症例に比べ有意に多く(4/24例)、旅行歴のない症例は血清学的検査による診断例が多かった。以上、コクシジオイデス症の流行地でないミズーリ州での発症率がこの期間にて有意に増加しており、他の州でも同様の傾向が認められることから、さらなる症例の確認が必要であり、また、これらの州においてもコクシジオイデス症の可能性を考慮して診断することが必要であると思われる。

References

  • CDC. Valley fever (coccidioidomycosis). Atlanta, GA: US Department of Health and Human Services, CDC; 2014. Available at <http://www.cdc.gov/fungal/diseases/coccidioidomycosis/index.html>.
  • Hector RF, Laniado-Laborin R. Coccidioidomycosis—a fungal disease of the Americas. PLoS Med 2005;2:e2.
  • Chiller TM, Galgiani JN, Stevens DA. Coccidioidomycosis. Infect Dis Clin North Am 2003;17:41–57, viii.
  • Nguyen C, Barker BM, Hoover S, et al. Recent advances in our understanding of the environmental, epidemiological, immunological, and clinical dimensions of coccidioidomycosis. Clin Microbiol Rev 2013;26:505–25.
  • CDC. Increase in reported coccidioidomycosis—United States, 1998–2011. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2013;62:217–21.
  • CDC. National Notifiable Diseases Surveillance System (NNDSS): case definitions. Atlanta, GA: US Department of Health and Human Services, CDC; 2015. Available at <http://wwwn.cdc.gov/NNDSS/script/casedefDefault.aspx>.
  • Sunenshine RH, Anderson S, Erhart L, et al. Public health surveillance for coccidioidomycosis in Arizona. Ann N Y Acad Sci 2007; 1111:96–102.
  • Kuberski T, Herrig J, Pappagianis D. False-positive IgM serology in coccidioidomycosis. J Clin Microbiol 2010;48:2047–9.
  • Blair JE, Mendoza N, Force S, Chang YH, Grys TE. Clinical specificity of the enzyme immunoassay test for coccidioidomycosis varies according to the reason for its performance. Clin Vaccine Immunol 2013;20:95–8.
  • Marsden-Haug N, Hill H, Litvintseva AP, et al. Coccidioides immitis identified in soil outside of its known range—Washington, 2013. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2014;63:450.

このコンテンツに「いいね」する

ページトップへ

一般財団法人 国際医学情報センター

〒160-0016 
東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館
TEL:03-5361-7080 (総務課)

WEBからのお問い合わせ

財団や各種サービスについてのお問い合わせ、お見積もりのご依頼、
サービスへのお申し込みはこちらをご覧ください。

お問い合わせ