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MMWR抄訳

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2015/05/29Vol. 64 / No. 20

MMWR64(20):555-558
Acute Rheumatic Fever and Rheumatic Heart Disease Among Children — American Samoa, 2011–2012

小児の急性リウマチ熱とリウマチ性心疾患 ― アメリカ領サモア、2011~2012年

急性リウマチ熱はA群レンサ球菌性咽頭炎(レンサ球菌咽頭炎)の免疫介在性の影響で発症する非化膿性の疾患で、再発性または重症のリウマチ熱は永久的な心臓弁の障害およびリウマチ性心疾患の原因となる。一方、急性リウマチ熱は症状発現後9日以内に抗生物質を投与すれば予防可能である。長期間のベンザチン・ペニシリンG(BPG)注射は再発性の急性リウマチ熱発作の予防に有効であり、リウマチ熱と診断された小児に対し、3~4週ごとに10年間または21歳になるまで推奨される。2013年8月の間に、アメリカ領サモアでの急性リウマチ熱およびリウマチ性心疾患の増加率の事例報告に対応して、CDCはアメリカ領サモアの保健部門およびサモアでの唯一の病院であるLyndon B. Johnson Tropical Medical Centerと共同で、小児の急性リウマチ熱およびリウマチ性心疾患の症例数を測定した。また、咽頭炎診断の見逃しおよびタイムリーな予防薬の処方や処方されたBPG予防薬のコンプライアンスの喪失の潜在的影響を調査した。2011年および2012年の急性リウマチ熱の発症率は、18歳以下の小児1000人あたりそれぞれ1.1および1.5であった。2011~2012年に医師が急性リウマチ熱と診断した65例の小児のうち、32例がその後にリウマチ性心疾患と診断された。急性リウマチ熱の患者は男性(60%)が多く、年齢の中央値は11歳(範囲、2~18歳)であった。データが利用可能であった41例は、ポリネシア人(98%)またはフィージー人(2%)であった。医療記録では、12例(18%)は、急性リウマチ熱またはリウマチ性心疾患の診断に先行した6週の間に、咽頭炎と診断されていた。急性リウマチ熱後のBPGによる予防のノンコンプライアンスは、22例(34%)の患者で認めた。32例のリウマチ性心疾患の患者間で、21例(66%)は医療記録に過去の急性リウマチ熱の診断の記載がなく、疾患が進行するまで受診または診断を受けなかった患者が一定数いることが示された。2013年8月において、リウマチ性心疾患の点有病率は、小児1000人にあたり3.2で、先進工業国(小児1000人あたり0.3)の約10倍であった。急性リウマチ熱患者の記録において、2011~2012年の34例の咽頭炎診断のうち、迅速抗原検出検査および咽頭培養を使用したのは、それぞれ3例(9%)、15例(44%)で、16例(47%)は診断試験を実施しなかった。アメリカ領サモアでは、組織的な急性リウマチ熱およびリウマチ性心疾患の疾患制御プログラムの設立により、診断、治療、患者のBPG予防薬のコンプライアンスが改善すると考えられる。

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