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MMWR抄訳

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2015/04/03Vol. 64 / No. 12

MMWR64(12):318-320
Importation and Domestic Transmission of Shigella sonnei Resistant to Ciprofloxacin — United States, May 2014–February 2015

シプロフロキサシン耐性Shigella sonneiの輸入および国内伝播 ― アメリカ、2014年5月~2015年2月

赤痢菌は汚染された食品や水を介して伝播し、毎年、アメリカにおいて約50万人が赤痢菌による下痢を発症する。2014年12月、食品媒介疾病の分子遺伝学的サブタイピングを行うPulseNetは、パルスフィールドゲル電気泳動にて近縁かつ稀なパターンを示す赤痢菌Shigella sonneiを検出した。本菌はCDCの全米耐性菌モニタリングシステム(NARMS)の検査室にて、赤痢菌感染症の推奨治療薬であるシプロフロキサシンに耐性を示したことから、CDCおよび州公衆衛生局は本菌について疫学調査を開始した。PulseNetによれば、2014年5月~2015年2月、マサチューセッツ州(45例)、カリフォルニア州(25例)、ペンシルベニア州(18例)を含む32州およびプエルトリコにおいて発生した計157例が近縁と同定された。このうち9例は、カリフォルニア州サンフランシスコ市において発生したシプロフロキサシン耐性S. sonneiのアウトブレイク95例の一部であったことから、全体では243例の発生となった。このうち126株について薬剤感受性を試験したところ、109株(87%)がシプロフロキサシンに非感受性であった。そのうち19株をNARMSの検査室にて検査した結果、全株がナリジクス酸に、6株(32%)がシプロフロキサシンに耐性であり、さらにアンピシリン(5%)、ストレプトマイシン(84%)、スルフィソキサゾール(84%)、テトラサイクリン(87%)、ST合剤(84%)に耐性を示した。症例の年齢中央値は34歳で、19/88例(22%)が入院した。40/75例(53%)は感染が疑われる期間に海外渡航歴があり、渡航先はドミニカ共和国(22例)、ハイチ(4例)、インド(8例)、モロッコ(3例)、アジア、ヨーロッパであった。また、小児37例のうち情報のある10/23例(43%)に最近の海外渡航歴があった。サンフランシスコ市に関連して、2014年11月1日~2015年1月15日に居住者または旅行者95例からシプロフロキサシン耐性S. sonneiが検出され、67例が入院した。74例はホームレスやSROホテル住まいであった。現在までに共通の曝露源は判明していない。今回のシプロフロキサシンS. sonnei感染は、海外からの輸入が強く疑われるが、既に国内で伝播が成立している。海外渡航者および医療関係者は多剤耐性病原菌の感染リスクに留意する必要がある。

References

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