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MMWR抄訳

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2015/02/27Vol. 64 / No. 7

MMWR64(7):183-185
Implementation of Ebola Case-Finding Using a Village Chieftaincy Taskforce in a Remote Outbreak — Liberia, 2014

僻村アウトブレイクにおける村の首長対策チームによるエボラ症例発見の実施 ― リベリア、2014年

2014年10月16日、リベリアのモンロビアからリバーセス郡カヤー地区へ旅行した48歳の女性がエボラウイルス病(Ebola)とみられる症状を発症し、10月21日に死亡した。この女性は地域の伝統的な方法で埋葬され、その後、10月24日~11月12日の間にEbola 22例(確診例:13例、可能性例:8例)が確認された。21例中19例はカヤー地区近隣の5つの村、2例はグランドバッサ郡の住人であった。カヤー地区は37の村に約5,000人が居住する地域であり、11月9日、リバーセス郡の健康チームはCDC、Medecins Sans Frontieres、WHOに調査の必要な地域とその対策について援助を要請、11月11日~17日に一時隔離施設、治療施設が設置され、症例発見のための地域の地図作製、村長や地域の代表者への聞き取り調査などが行われた。カヤー地区は深い森に囲まれた小さな村が点在し、その境界は管理されていない。住民の多くは携帯電話を持たないため、連絡手段は森の小道を徒歩で行くしかないため、通常の接触追跡調査は行えないと判断された。そこで村と村との情報伝達手段として新たなサーベイランスネットワークを確立するため、CDCは各村の村会議による合同会議を行い、首長対策チームを立ち上げ、2日ごとに症例や死者の数を報告(症例、死者とも0であっても)することとした。サーベイランスは11月17日よりゴゾーン村にて開始され、20日にはその範囲をゴゾーン地区の他の地域へ拡大、Ebola症例と接触した可能性のある村人を16日間追跡し、21日間にて終了した。報告は11の村から2日ごとに届けられ、疑い例が1例、死亡例1例が発見されたが、いずれもエボラウイルス陰性であった。報告期間が終了した後も、村や地域にて規模を縮小して症例の報告システムは継続されている。

References

  • World Health Organization Regional Office for Africa. Contact tracing during an outbreak of Ebola virus disease. September 2014. Available at <http://www.who.int/csr/resources/publications/ebola/contact-tracing/en>.
  • CDC. Update: outbreak of Ebola viral hemorrhagic fever—Zaire, 1995. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 1995;44:468–9, 475.
  • CDC. Famine-affected, refugee, and displaced populations: recommendations for public health issues. MMWR Recomm Rep 1992;41(No. RR-13).

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