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MMWR抄訳

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2015/01/30Vol. 64 / No. 3

MMWR64(3):63-66
Public Health Response to Commercial Airline Travel of a Person with Ebola Virus Infection — United States, 2014

エボラウイルス感染症患者の民間航空機での旅行に対する公衆衛生対応 ― アメリカ、2014年

2014年7月、ナイジェリアで感染したエボラウイルス感染症確診例2名が民間航空機で旅行した際、他の乗客およびクルーへの感染は確認されなかった。ここでは2014年10月、国内を2つの民間航空機にて旅行したアメリカ人の医療従事者がエボラウイル感染症と確診された際の公衆衛生対応について報告する。2014年10月14日、アメリカ国内にてエボラ確診例を治療していた医療従事者が発熱、発疹を来し受診、15日にエボラウイル感染症と確診された。本例は10日、テキサス州ダラスからオハイオ州クリーブランド、13日にオハイオからテキサス州へ民間航空機にて旅行していた。発症日は明らかではないが、CDCは医療記録、臨床所見および検査データから同じ飛行機の乗客および乗務員、計268名(乗客247名、乗務員12名、清掃員8名、連邦空港職員1名)に対し追跡調査の実施を決定した。乗客は座席により「some risk」[患者の座席の3フィート(約1m)以内]、「uncertain risk」(3フィートゾーンの外側)、「no known risk」(患者と接触がなく、コックピットなどの客室外)に分け、「some risk」に分類された乗客は問診を行い、搭乗から21日間、1日2回、発熱および症状のモニタリングを実施、対象者は1日2回の検温結果を毎日保健所に報告し、隔離された。さらに公共の交通手段での旅行が制限された(Do not Board listに登録)。「uncertain risk」に分類された乗客および直接接触したかどうか不明である乗務員に対しては、1日2回の発熱および症状のモニタリングを行うよう、州および地域の保健所に勧告、移動や旅行の制限はしていない。「no known risk」には清掃員も含まれ、モニタリング、移動および旅行の制限は行われなかった。調査対象となった268名は41.4(6カ月~90)歳であり、「some risk」には21名(7.8%、3フィートゾーンの乗客:20、飛行機を降りる際にこのゾーンに15分間座った乗客:1)が分類された。搭乗から21日以内にエボラ感染症に起こりうる症状は32名(11.9%、乗客:28、乗務員:3、清掃員:1)に認められ、うち1名は「uncertain risk」に分類されており、21日目に38度以上の発熱を認め入院した。発熱は呼吸器症状を伴い、数日間持続、エボラ感染症の検査を2回行ったが、ともに陰性であった。また、37.2度以上38度未満の発熱を19名の乗客に認めたが、その他の症状はなく、21日間のモニタリング期間を過ぎ、二次症例は認めていない。

References

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