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MMWR抄訳

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2015/01/30Vol. 64 / No. 3

MMWR64(3):58-60
Tickborne Relapsing Fever — United States, 1990–2011

マダニ媒介性回帰熱 ― アメリカ、1990~2011年

マダニ媒介性回帰熱(TBRF)はボレリア属のスピロヘータによる人畜共通感染症であり、マダニによって媒介される。臨床症状として回帰熱(3~5日間持続、解熱後5~7日に再発を繰り返す)、頭痛および倦怠感を呈する。アメリカでは2011年、12州にて報告が義務付けられており、1990~2011年のこれら12州における発症数は504例であった。州別ではカリフォルニア州(33%)、ワシントン州(25%)、コロラド州(11%)にて多く、これら3州でおよそ70%以上を占めた。他にアイダホ州:7%、ネバダ州:5%、オレゴン州:4%、アリゾナ州:4%、テキサス州:4%、ニューメキシコ州:3%、モンタナ州:2%、ユタ州:2%、ワイオミング州:1%未満であり、ノースダコタ州からの報告はなかった。年間発症数の中央値は20例[14例(1993年)~45例(2002年)]、患者の年齢中央値は38歳(1~91歳)であり、10~14歳および40~44歳が多く、278例(57%)が男性であった。発症時期はほとんどが6~9月(74%)で、ピークは7~8月(52%)であったが、テキサス州では11~3月に多く(67%)、11例(61%)は洞窟探検に関連していた。アメリカではTBRFの原因となるボレリア属はBorelia hermsii、媒介するマダニはOrnithodoros hermsiであり、これらの軟ダニは針葉樹林(標高457~2438m)のジリス、樹上性リス、シマリスなどのげっ歯類の巣に生息する。感染の回避にはこれらのげっ歯類が住み着く建物では床に寝ない、壁から離れる、食物はしっかり封をするなどが有効である。多くの症例は発症が報告されている地域への旅行者であることから、感染リスクおよび感染予防について認識するとともに、発熱性疾患を発症した場合は医療機関を受診し、旅行歴を報告し、適切な処置を受けることが重要である。

References

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