ホームIMICライブラリMMWR抄訳2015年(Vol.64)医療従事者、妊婦および授乳婦における医療施設利用と・・・
2015/01/02Vol. 63 / Nos. 51 & 52
MMWR63(51 & 52):1226-1227
Perceptions of the Risk for Ebola and Health Facility Use Among Health Workers and Pregnant and Lactating Women — Kenema District, Sierra Leone, September 2014
シエラレオネの2014年5-7月におけるエボラ症例の1/3は東部州ケネマ地区(人口653,000人)にて発生しており、この期間、妊婦および新生児に対する健康サービスの提供は減少し、出産前検診の受診数は5月:2,086件から7月:1,488件と29%低下、出産後48時間の新生児検診数は5月:1,923件から7月:1,512件と21%減少した。Sierra Leone Ministry of Health and Sanitationは国際救援委員会、Kenema District Health Management TeamおよびCDCと共同し、医療従事者、妊婦および授乳婦のエボラ感染および医療施設を利用するリスクに対する認識について分析した。エボラ感染のアウトブレイク発生後、医療従事者、サポートスタッフ、妊婦および授乳婦の医療施設利用は急激に減少し、出産に関しては出産前および出産後のケアや予防接種に比べアウトブレイクの影響が小さいが、出産前検診、家族計画、予防接種ケアを受ける患者は減少した。予防接種に関しては医療従事者が直接訪問し接種しているため、接種率が維持されている地域もある。アウトブレイクの発生初期は、医療施設を訪れる人は全てエボラ感染例であり、また、エボラ感染例がケネマ地区の治療施設に搬送されており、地区に入る車や外国人がエボラウイルスを持ち込んでいるなどの誤解があった。最近では医療従事者に対する感染予防の訓練や感染を防護する防護服や装備、消毒などが普及し、また、ブレイク発生前と同様に妊婦、授乳婦に対するサービスが安全に行われていることを知らせるなど、エボラ感染に関する認識と教育的介入によりサービスを受ける人は徐々に増加しているが、ブレイク発生前のレベルにはまだ回復していない。
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