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MMWR抄訳

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2014/12/19Vol. 63 / No. 50

MMWR63(50):1185-1188
Outbreak of Cryptosporidiosis Among Responders to a Rollover of a Truck Carrying Calves — Kansas, April 2013

子牛の運搬トラックの横転への対応者におけるクリプトスポリジウム症のアウトブレイク ― カンザス州、2013年4月

2013年4月にトーマスの郡の保健局は、カンザス州のDepartment of Health and Environment’s Infectious Disease Epidemiology and Response section(KDHE)にトラックの横転事故へ対応した緊急要員2名のクリプトスポリジウム症発症を報告した。トラックは離乳前のホルスタイン種の子牛(約350頭)を運搬しており、3月10日の早朝にカンザス州のコルビー近辺にて横転し、子牛は死亡または車外へ投げ出された。市の警察官および郡保安官代理が事故に対応し、トラックの処理と子牛を保護するために、レッカー車会社と家畜用トレーラーを持つ地域のボランティアに連絡をとった。生存していた子牛のほとんどは歩くことができず、大半が下痢をしていた。報告を受けたKDHEは、現場での子牛および糞便汚染への曝露、電力がないために十分な手洗いおよび器具/衣服の汚染除去ができない場所への帰宅と疾患発症が関連すると仮定し、調査を実施した。電話インタビューの結果、今回の事故に対応した15名(男性14名)中6名(40%:全員男性、17~34歳)は具合が悪くなり、このうちクリプトスポリジウム症確診は2名、可能性例は4名であった。対応した要員中5名は警察官または保安官代理、10名はレッカー車会社の従業員、横転した車の運転手、地域の住民であり、それぞれ1例および5例で罹患した。主な症状は下痢に加え、腹部疝痛、食欲不振、体重減少で、5名(83%)が医師の診察を受けた。子牛の年齢と他の罹患の要因がないことから、疾患は子牛の運搬および糞便との接触と関係すると考えれた。今回のアウトブレイクは、法執行官およびボランティアの緊急要員の両方で、動物およびその糞便への直接的な接触が原因と考えられるCryptosporidium感染によりクリプトスポリジウム症に罹患した初めての報告である。緊急対応中の動物接触によるヒトの疾患を最小にするために、1)すべての対応者に人畜共通感染症の可能性を周知すること、2)適切な個人用保護具をはじめとする正しい動物取扱の教育の提供、3)糞便に接触後の手指の衛生、衣服/器具の汚染除去の訓練が必要と考えられる。

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