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MMWR抄訳

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2014/08/29Vol. 63 / No. 34

MMWR63(34):749-752
Assessment of Rabies Exposure Risk in a Group of U.S. Air Force Basic Trainees — Texas, January 2014

アメリカ空軍基礎訓練生の集団における狂犬病曝露リスク評価 ― テキサス州、2014年1月

2014年1月17日、テキサス州サンアントニオのアメリカ空軍基礎訓練施設Joint Base San Antonio-Lacklandにおいて、老朽化施設における別の健康リスクの調査中に、複数の訓練生が就寝中にコウモリを目撃したと証言した。テキサス州に棲息するコウモリ(Tadarida brasiliensis)は狂犬病を媒介する可能性がある。建物には20の寮があり、訓練生は約50名の小隊が共同で就寝していた。予防医学公衆衛生チームは、予防接種諮問委員会の勧告に基づき、当該寮の訓練生45名に対し直ちに狂犬病ワクチンの曝露後予防接種(PEP)を行った。調査チームはさらに同建物内の別の寮についてもコウモリに曝露する可能性があるとし、訓練生866名を対象にインタビューを行った。狂犬病曝露リスク基準はCDCおよび州当局が共同で作成し、共同寝室ごとに評価を行った。その結果、12月22日~1月16日に20寮のうち7寮にてコウモリが目撃されており、目撃は特に調査の1週間前、初めに報告された寮に集中していた。この寮を高リスクとし、他の3寮を中リスク、14寮を低リスクと評価した。2寮には居住者がいなかった。また、既に退去した35名の訓練生に対しては個別にリスク評価を行い、9名にPEPが必要と判断した。1月20日に中リスクの訓練生157名にPEPを開始し、過去の接種歴が判明した2名を除き、初報告寮の45名を加えた計200名(22%)が2月3日までにPEPを完了した。副作用として、蕁麻疹(2例)、そう痒感(6例)が投与後15分以内に発現した。狂犬病の潜伏期間を考慮し、教官56名および過去1年以内に関与した民間の害虫駆除業者の調査を行った結果、過去の曝露は認められなかった。建物は改修し、コウモリが侵入しないよう間隙を塞いだ。狂犬病は発症前にPEPを行わなければ致死率は極めて高く、専門家による適切なリスク評価と迅速なPEPが必要である。本報告での狂犬病の室内集団曝露に対する公衆衛生の対応は、将来の集団曝露発生時に参考となるであろう。

References

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